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【主張】身を切る改革 今度はどう公約するのか

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【主張】
身を切る改革 今度はどう公約するのか

 国民との約束を果たさぬまま、どんな顔をして次の選挙に臨むつもりだろうか。

 「身を切る改革」としての定数削減が行われない状態で、衆院はきょう解散される。

 国民に新たな負担を求めるにあたり、痛みを伴う改革を行う。主要な政党が、自分たちで言い出した話である。

 まさか、消費税再増税が延期されたので、こちらも先送りで構わないと考えてはいまい。

 各党は実現可能な削減幅を公約に明記し、選挙後、速やかに法改正を行うことを、党首間で確認しあうべきだ。

 民主党政権がまとめた社会保障と税の一体改革大綱は、「衆院議員定数を80削減する法案」などの成立を図ることも明記したうえで閣議決定された。

 そこには、消費税率の引き上げにあたり「国民の信頼と納得」を得ると書いてある。

 前回の解散直前、当時の野田佳彦首相と安倍晋三自民党総裁は、解散と引き換えに定数削減を行うことを党首討論で確認した。

 これだけの約束事であっても守られない。これでは政治家への不信にとどまらず、一体改革を通じて社会保障の見直しが本当に実現するのかという不安につながりかねない。今の事態に陥った点は、与党の責任者である安倍首相の責任も大きい。

 前回衆院選について最高裁は「違憲状態」と判断し、抜本的な見直しを求めた。今度の選挙は「0増5減」で最大格差を2倍未満としたものの弥縫(びほう)策にすぎない。その問題と定数削減に結論を出すはずだった与野党協議は漂流を続け、議長の下に第三者機関を設けてゲタを預けた。

 今秋にようやく動き出した第三者機関が、衆院選後にどうなるかも不透明だ。必要なのは、選挙で新たに選ばれる議員たちが、自らの手で直ちに定数削減の決着を図る意思を持つことである。

 一時的な議員歳費のカットは早々と終え、政党交付金の削減や各種手当の見直しには目もくれない。閣僚らの政治資金問題が表面化し、多くの政治家は身を切る改革姿勢などとはかけ離れている印象を与えたのではないか。

 参院も「合区」論議が難航している。解散とは直接、関係がないのに、作業を止める口実ができたと考えているならあきれる。

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