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【松本浩史の政界走り書き】集団的自衛権の解釈変更に向け、消えない衆院解散論

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【松本浩史の政界走り書き】
集団的自衛権の解釈変更に向け、消えない衆院解散論

 「日米防衛協力の指針(ガイドライン)の年内改定を控えており、それとない落とし所が自公両党で了解されていなくてはならなかった。けれども、落とし所を詰め切れないまま協議が始まることになった」

 政府関係者は協議の見通しに関し、「見切り発車」であることを認める。自民党は、昭和34年の最高裁砂川判決を踏まえ「限定容認論」を提唱し、これらの事例に対応できるとしている。これに対し、公明党はいずれも個別的自衛権や警察権で対応可能としており、解釈変更の必要などさらさらない-との立場を貫いている。対立はこの上なく底深いわけだ。

 公明党とすれば、「平和の党」としての存在意義が問われている面もある。自民党との連立後、イラクの非戦闘地域での人道支援や多国籍軍への支援を可能にするイラク復興支援特別措置法などに賛成したが、憲法の平和主義はしたたかに党体質に刻まれている。ところが、行使容認は、支援組織である創価学会の婦人部などに「海外での武力活動につながる」などと慎重論が強いだけに、妥協は容易ではない。

 となれば、折り合うのはかなりの難事であり、事の次第によっては、連立政権に重大なきしみが生じかねない。そこで、どうとも動けなくなるような事態を回避するカードとして唱えられているのが衆院解散論で、いわば民意を追い風に解釈変更に弾みをつけようというわけだ。当然ながら、自公両党の与党で過半数を獲得できるとの読みがある。

 「(集団的自衛権の解釈変更は)衆院選や参院選での国民との約束を実行に移すものだ」

 首相は15日、安保法制懇の報告書を受け取った後、記者会見に臨み、改めて国政選挙で信を問うことは考えていないとの姿勢を示した。しかし、その可能性に早くから触れていたのは誰あろう、首相本人である。2月の衆院予算委で「政府答弁に責任を持って、その上で私たちは選挙で国民の審判を受ける」と明言し、公明党の反発を買った。

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