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【正論】「国民の憲法」1年 広がる奇妙な改正反対論を正す

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【正論】
「国民の憲法」1年 広がる奇妙な改正反対論を正す

 □麗澤大学教授・八木秀次

 理科系の研究倫理が問題となっているが、文科系も大いに問題だ。ここでは憲法に関わる、メディアや識者の間に広がっている奇妙な理屈を取り上げてみよう。

 4月15日付朝日新聞社会面に、若手弁護士らが「おいしく、ゆるーく憲法を知ろう」と飲食店などで憲法の出前講座を開いているとする写真入りの大きな記事が掲載されている。

 ≪権力縛るためだけにあらず≫

 記事は、女性弁護士が憲法とは「国家権力の乱用を抑制し国民を守るもので、国民が守らないといけない法律とは違うんですよ」と説明すると、参加者は「へぇー」とうなずいたとし、友人と参加した40代のパート勤務の女性の「憲法と法律の違いもわからなかった」との感想を紹介している。次いで、活動の事務局長を務める女性弁護士の、きっかけは一昨年4月に発表された自民党の憲法改正草案で、「国家権力を縛るためのもの」と教わった憲法が「国民を縛るためのもの」に変わってしまうという危機感を抱いたことにあったとする発言を紹介している。

 憲法は「国家権力を縛るもの」で、「国民を縛るためのもの」ではない-この種の憲法観がここ数年、静かに広がっている。

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