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【島が危ない 第2部 佐渡に迫る影(2)】疲弊する経済「中国でもどこでもいい、ホテル買って」

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【島が危ない 第2部 佐渡に迫る影(2)】
疲弊する経済「中国でもどこでもいい、ホテル買って」

 新潟県・佐渡島の老舗ホテル「両津やまきホテル」(佐渡市秋津)は、勇壮な「鬼太鼓」で宿泊客を出迎える。自らバチを握るホテルの山口勤次会長(70)は、台湾からの観光客40人を歓迎した後、こう話した。

 「これからどんどん、外国人観光客を誘致していく」

 このホテルは30年あまり前から、台湾ルートを開拓してきた。日本人客が減少する中、台湾からはリピーターも多く、年間平均で約3千人が宿泊に訪れる。

 山口会長によると、今後は、道の駅を1円で購入して中国人留学生などの研修施設を開設した学校法人新潟国際芸術学院の東富有理事長や中国在新潟総領事館とも協力、北京など大陸からも観光客を誘致する方針だ。すでに38ある中国国営の五つ星ホテルと友好姉妹提携したという。

 「中国大使館や中国共産党の方が、何班かに分けてくることになっていたが、尖閣諸島問題でこられなくなった。でも、今年2月には、ハルビンから30人の団体客がきてくれた」

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 佐渡は世界遺産を目指している佐渡金山をはじめ、日光東照宮の塔を模した五重塔で有名な妙宣寺、順徳上皇の火葬塚である真野御陵など観光資源が豊富で、一時は年間120万人の観光客であふれていた。ところが長年にわたり減少が続き昨年は53万人にまで減った。島の主力産業だった観光業界は縮み続けている。

 元県議の清野正男さん(64)によると、景気がよかったころの上客は全国の農協だった。昭和39年の東京オリンピックと新潟国体以降、観光バスを連ね、100人規模の団体で訪れた。島には、大型ホテルができ、木造の小さな旅館も大きなホテルに変わっていったという。

「中国でもどこでもいい、買ってくれるなら喜んで売りたい」

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