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道祖神の宝庫 長野県安曇野【白洲信哉「旅と美」360°パノラマ】

白洲信哉 旅と美

道祖神の宝庫 長野県安曇野【白洲信哉「旅と美」360°パノラマ】

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道祖神の宝庫 長野県安曇野【白洲信哉「旅と美」360°パノラマ】

 道祖神は「塞の神」と言われ、幸いの神・歳の神などと記されることもあるが、基本的に「さえ」とは、「さえぎる」の意で、本来は悪霊や疫病など邪悪なものが集落に入り込んでこないように、辻や村の境・峠などに祀ってきた。

 村の守り神として、多くは村の中心、道の辻、三叉路に立っていて、村人たちが日々祈願する最も身近な神として、また、猿田彦神話や、道の神思想などが結びつき、それぞれの道祖神は「縁結び」「疫病退散」「家内安全」「子孫繁栄」「五穀豊穣」など様々な願いが込められている。

 沖縄の街角にある「石敢當」も同じ事で、道祖神は、全国各地に分布するが、甲信越のとくに長野県安曇野は、「道祖神の宝庫」と言われ、彫刻の種類や表現の内容からみても実にバラエティーに富んでいる。

 男女が遠慮がちに寄り添って立つもの、何気なく手を握るもの、堂々と腕を組むもの、愛をこめてぐっと抱きしめるものなど、その姿態はさまざまだが、日夜お詣り、お供えを欠かさず、今も昔も変わらず、佇んでいる。僕は車で巡ったが、いい季節にレンタサイクルがお薦めである。(文・パノラマ写真 白洲信哉氏)
(撮影機材:リコー THETA S )

白洲信哉(しらす・しんや) 白洲信哉(しらす・しんや)  文筆家。昭和40年生まれ、東京都出身。日本文化の普及に努め、展覧会など文化イベントの制作にも携わる。