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多様でユニークなアンデス文化 上野で文明展【白洲信哉「旅と美」360°パノラマ】

白洲信哉 旅と美

多様でユニークなアンデス文化 上野で文明展【白洲信哉「旅と美」360°パノラマ】

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多様でユニークなアンデス文化 上野で文明展【白洲信哉「旅と美」360°パノラマ】

 現在、東京上野・国立科学博物館では、1994年から約20年にわたり、全国22都市、53会場で開催され、400万人以上を動員したアンデス・プロジェクトの決定版、「古代アンデス文明展」が開かれている。

 随分前になるが、本会場で驚くべき彫金技術を誇った「シカン」という黄金の都の展覧会を思い出したが、本展では、16世紀スペイン人により、インカ帝国が滅ぼされるまでの約1万5000年の間に、花開いたさきのシカンを含む9つの文化を取り上げ、多様でユニークなアンデスの文化約200点を展示している。とくにテイワナク、ワリ文化は日本初紹介だという。

 僕はまだ見ぬ土地に、あれこれと想像を膨らますしか手段はないのだが、有名なナスカの地上絵や、マチュピチュの天空遺跡は映像のイメージばかりが焼き付いていたが、ナスカの同じ描き手だろう土器に描かれた画や、入り口のリャマ像に、文字を持たなかった文明がなし得た表現方法なのかとも思う。

 いずれにしても、世界32の気候帯のうち28を、103の生態系の84をしめるアンデスは、あまりに広く多様性にとんでいるが、アンデス山脈という背骨に培われた山岳信仰は、同じ太平洋地域であるわが国とのつながりが感じられ興味深く思った。

 会期は2018年2月18日(日)まで。(文・パノラマ写真 白洲信哉氏)
(撮影機材:リコー THETA S )

白洲信哉(しらす・しんや) 白洲信哉(しらす・しんや) 文筆家。昭和40年生まれ、東京都出身。日本文化の普及に努め、展覧会など文化イベントの制作にも携わる。平成25年から骨董(こっとう)・古美術の月刊誌『目の眼』編集長。