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【白洲信哉 旅と美 23】天へ一直線 飾り御柱(長野・安曇野) 

伝統・文化

【白洲信哉 旅と美 23】天へ一直線 飾り御柱(長野・安曇野) 

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初日の出に合わせて立てられた「飾り御柱」。高さは約17メートルにも及ぶ =1月1日朝、長野県安曇野市 (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F18 1/200sec ISO 200) 初日の出に合わせて立てられた「飾り御柱」。高さは約17メートルにも及ぶ =1月1日朝、長野県安曇野市 (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F18 1/200sec ISO 200)
年によっては氷点下を下回る寒さの中、御柱立てを手伝ってもらうために、子どもたちは集落に人々に呼びかけて回る (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F5.6 1/6sec ISO3200)
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年によっては氷点下を下回る寒さの中、御柱立てを手伝ってもらうために、子どもたちは集落に人々に呼びかけて回る (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F5.6 1/6sec ISO3200)フルスクリーンで見る 閉じる

 数え7年に1度、諏訪大社「御柱祭」は天下の奇祭として有名だが、同じ長野県の安曇野に、正月のごく短い期間、道祖神の傍らに全く趣きを異にする「御柱」が立てられる。

 無数の星空輝く元日の早朝、小学校高学年の責任者(大将)のあいさつの後、懐中電灯片手に、「御柱タテデテクーリヤイ」と呼び声を張り上げ地区を巡る子供たち。その声に応えて、大人たちが集まると、太い御柱や年の暮れから準備していた飾り物が運び出され、青竹、大オンベ(御幣)、日天(にってん)、月天(がってん)、中オンベ、柳花(やなぎばな)、短冊などの部位を、ひもやわらで手際良く取り付けていくと、あっという間に「飾り御柱」が誕生した。

威勢のよい木遣りの掛け声が集落に響き、梯子で支えられた御柱は、天に向かって立ち上がる (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F9 1/60sec ISO3200)
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威勢のよい木遣りの掛け声が集落に響き、梯子で支えられた御柱は、天に向かって立ち上がる (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F9 1/60sec ISO3200)フルスクリーンで見る 閉じる

 辺りが徐々に明るくなる頃合いに、威勢のいい木やり唄にのせ、全員参加ではしごやロープを駆使し、御柱をゆっくり立ち上げていく。裏手山の稜線(りょうせん)に初日の光が当たり、薄雲がピンク色になってくると、木やりにも熱気がこもり、御柱は天へ一直線に立った。と同時に、上部の日天・月天に太陽が差し込むと、まるで血が通ったかのように美しく、僕は年神様が降臨した御柱と御来光に手を合わせた。

正月の極短い期間、地区ごとの道祖神傍らに、集落の人々によって建てられる。写真は中区の道祖神 (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F7.1 1/125sec ISO800)
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正月の極短い期間、地区ごとの道祖神傍らに、集落の人々によって建てられる。写真は中区の道祖神 (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F7.1 1/125sec ISO800)フルスクリーンで見る 閉じる
子どもたちは、年の瀬に準備したオンベなどの飾り物を、慣れた手つきで、取り付けていた (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F4.5 1/30sec ISO3200)
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子どもたちは、年の瀬に準備したオンベなどの飾り物を、慣れた手つきで、取り付けていた (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F4.5 1/30sec ISO3200)フルスクリーンで見る 閉じる
太陽に象徴である日天に初日の出があたり、天の神を招き、五穀豊穣と一家の平安を祈る行事 (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F11 1/200sec ISO400)
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太陽に象徴である日天に初日の出があたり、天の神を招き、五穀豊穣と一家の平安を祈る行事 (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F11 1/200sec ISO400)フルスクリーンで見る 閉じる
白洲信哉(しらす・しんや) 白洲信哉(しらす・しんや)  文筆家。昭和40年生まれ、東京都出身。日本文化の普及に努め、展覧会など文化イベントの制作にも携わる。 

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