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津波耐えた一本松、伐採へ 福島、守る会会長が惜別

東日本大震災

津波耐えた一本松、伐採へ 福島、守る会会長が惜別

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 「かしまの一本松」に手を当てる「守る会」の五賀和雄会長=16日、福島県南相馬市  「かしまの一本松」に手を当てる「守る会」の五賀和雄会長=16日、福島県南相馬市

 東日本大震災の津波に耐え、復興のシンボルとなっていた福島県南相馬市鹿島区の「かしまの一本松」が、立ち枯れなどのため27日に伐採される。地元有志らでつくる「守る会」は当日、お別れ式を開く。会長の五賀和雄さん(77)は一本松に優しく手を当て「長い間ご苦労さん。よく頑張った。ありがとう」とねぎらった。

 かつて集落の海岸線には約3キロにわたり数万本の松が生えていたが、津波でほとんどが流失した。残っていた十数本も数カ月で次々に枯れ、1本だけが残った。

 自宅を流された五賀さんは、東京電力福島第1原発事故のため山形県米沢市に避難。避難中も車で2時間以上かけて集落に通い、仲間とがれきの撤去や草刈りを続けた。327人いた集落の住民のうち、津波で死亡、行方不明となったのは54人に上る。一本松には「海から帰ってこない人たちの魂が宿っているように感じた」といい、五賀さんは「作業中、ずっと一本松が見守ってくれた。みんなが励まされた」と振り返る。

 

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■希望の象徴「一本松」 南相馬市 (2015年2月24日撮影)

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