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6年半…あの日のまま 帰還目指した工事も着々 福島県双葉町

東日本大震災

6年半…あの日のまま 帰還目指した工事も着々 福島県双葉町

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福島県双葉町の帰還困難区域にある町立双葉北小学校。下駄箱には子供たちの靴が残されたままだった=6日(松本健吾撮影) 福島県双葉町の帰還困難区域にある町立双葉北小学校。下駄箱には子供たちの靴が残されたままだった=6日(松本健吾撮影)

 東日本大震災の発生から6年半が過ぎた。東京電力福島第1原発事故で全町避難が続く福島県双葉町の帰還困難区域に町の許可を得て入った。

福島県双葉町の帰還困難区域にある町立双葉北小学校。校舎が雑草に覆われていた =6日(松本健吾撮影)
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 区域内は、崩れた家屋や商品が散乱した店舗が手つかずのまま残る。道路には雑草が生い茂り、所々に動物の糞(ふん)を見つけた。町には、イノシシや熊の目撃情報が寄せられているという。時折、復興作業員を乗せた車両が通るものの、町民には出会わなかった。

福島県双葉町の帰還困難区域にある町立双葉中学校。音楽室には、部活の途中だったとみられる楽器がそのままで残っていた =6日(松本健吾撮影)
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福島県双葉町の帰還困難区域にある町立双葉中学校。音楽室には、部活の途中だったとみられる楽器がそのままで残っていた =6日(松本健吾撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 町立双葉中学校に足を踏み入れる。地震が発生した3月11日は、卒業式だった。「今までありがとう。5年後に元気にみんな会おう」。3年生の教室の黒板には、先生や同級生への感謝のメッセージが残っていた。音楽室は、部活の途中で避難したかのように、楽器が倒れ、床に置かれたままだった。校舎はその日、避難所に。約800人が身を寄せたという。毛布や食品の残骸も放置されていた。

福島県双葉町の避難指示解除準備区域で行われている護岸工事=6日(松本健吾撮影)
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福島県双葉町の避難指示解除準備区域で行われている護岸工事=6日(松本健吾撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 一方、町は帰還困難区域内に住民が再び住めるようにする「特定復興再生拠点」(復興拠点)を計画し、国に申請している。並行するように、平成31年の常磐線開通や、常磐道のインターチェンジの創設に向け工事が進む。

 沿岸部では、護岸工事の重機がうなりを上げ、中間貯蔵施設建設予定地には、汚染土が入ったフレコンバッグがどこまでも並んでいた。

福島県双葉町の帰還困難区域にある町立双葉北小学校。黒板には「つなみはね ぜったいこない だいじょうぶ」などと残されていた =6日(松本健吾撮影)※一部画像処理しています※
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福島県双葉町の帰還困難区域にある町立双葉北小学校。黒板には「つなみはね ぜったいこない だいじょうぶ」などと残されていた =6日(松本健吾撮影)※一部画像処理しています※フルスクリーンで見る 閉じる

 「6年半経って、ようやく町に人が住めるような計画が動き始めた」と町秘書広報課の橋本靖治係長は話す。

 「まだ課題は多いが、町を喪失させず、ふるさととして残す努力をしていきたい。その上で、町民がもう一度住むかどうか判断してくれればいい」(写真報道局 松本健吾)

関連【360°パノラマ】残されたメッセージ 福島・双葉中

福島県双葉町内。震災前まで毎年11月に開かれていた「新山秋市」でにぎわう新山商店街(上、平成17年、双葉町提供)と帰還困難区域に指定され人影がない同商店街(下、6日、松本健吾撮影) 
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福島県双葉町内。震災前まで毎年11月に開かれていた「新山秋市」でにぎわう新山商店街(上、平成17年、双葉町提供)と帰還困難区域に指定され人影がない同商店街(下、6日、松本健吾撮影) フルスクリーンで見る 閉じる
福島県双葉町の震災前の町民グラウンドで開かれていた盆踊り大会(上、双葉町提供)と現在の復旧工事のための事務所や資材置き場となっているグラウンド(下、6日、松本健吾撮影)
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福島県双葉町の震災前の双葉海水浴場(上、平成15年、双葉町提供)と帰還困難区域に指定された現在の海水浴場(下、6日、松本健吾撮影)
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福島県双葉町の中間貯蔵施設建設予定地に積み上げられた汚染土が入ったフレコンバッグ =6日(松本健吾撮影)
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福島県双葉町の中間貯蔵施設建設予定地に積み上げられた汚染土が入ったフレコンバッグ =6日(松本健吾撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

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