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【白洲信哉 旅と美⑯】世界最古の翡翠文化(勾玉) 

伝統・文化

【白洲信哉 旅と美⑯】世界最古の翡翠文化(勾玉) 

更新 sty1709120001
硬玉製勾玉(左から3.3、3.7、4.5センチ)、小林秀雄旧蔵品。下から強くライトをあてると翡翠の緑が強調され美しい。小林は、翡翠原産地糸魚川や勾玉で著名な石上神宮にも足繁く通った (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F5.6 1/125sec ISO 1600) 硬玉製勾玉(左から3.3、3.7、4.5センチ)、小林秀雄旧蔵品。下から強くライトをあてると翡翠の緑が強調され美しい。小林は、翡翠原産地糸魚川や勾玉で著名な石上神宮にも足繁く通った (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F5.6 1/125sec ISO 1600)
小滝川ヒスイ峡(新潟県糸魚川市)と呼ばれるこの一帯は、天然記念物に指定され現在は採掘できないが、翡翠は昭和13年頃、地元の逸話から発見されが、広く周知されたのは最近のことである (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F13 1/250sec ISO 800)
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小滝川ヒスイ峡(新潟県糸魚川市)と呼ばれるこの一帯は、天然記念物に指定され現在は採掘できないが、翡翠は昭和13年頃、地元の逸話から発見されが、広く周知されたのは最近のことである (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F13 1/250sec ISO 800)フルスクリーンで見る 閉じる

 三種の神器の一つとして知られている「勾玉」は、オリジナリティーある「日本美」であり、太古からの民族の心持ちをつなぐものだと思っているが、「美」より、「考古」の資料として重視され、専門書や企画展が催されることも少ない。

小林が週に一度のゴルフ時に、天候が不安定な日に必ず持参した変わり種の勾玉。晴れの験担ぎとしたことから「お天気勾玉」と命名した (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F4.5 1/80sec ISO 1600)
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小林が週に一度のゴルフ時に、天候が不安定な日に必ず持参した変わり種の勾玉。晴れの験担ぎとしたことから「お天気勾玉」と命名した (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F4.5 1/80sec ISO 1600)フルスクリーンで見る 閉じる

 勾玉は、牙、角、骨に碧玉(へきぎょく)や滑石(かっせき)、瑪瑙(めのう)製など、時代が下るとさまざまな岩石が使用され多種多様だが、各時代を通じて「翡翠(ひすい)」が主要な位置を占め、翡翠といえば勾玉であり、勾玉といえば翡翠である。韓国でも勾玉があるのだが、日本の古墳時代以降のもので、原石(翡翠輝石=硬玉)は出土しておらず、中国でも翡翠文化は殷(いん)時代と古いのだが、いわゆる別種のネフライト(軟玉)であり、硬玉の普及は清朝中期以降とわずか200年ほどの歴史しかないのである。

原始世界唯一の翡翠生産拠点であった新潟県糸魚川市、ホッサマグマミュージアムに展示されている翡翠の原石。原石は基本的には白色で、含まれる成分により青や紫色などになる (PENTAX K-1、 HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F4.5 1/80sec ISO 3200)
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原始世界唯一の翡翠生産拠点であった新潟県糸魚川市、ホッサマグマミュージアムに展示されている翡翠の原石。原石は基本的には白色で、含まれる成分により青や紫色などになる (PENTAX K-1、 HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F4.5 1/80sec ISO 3200)フルスクリーンで見る 閉じる

 日本の石(国石)である翡翠は、世界最古とされる約5千年前の縄文以来の翡翠文化を持つ産地が糸魚川(新潟県)にあり、約3千年前とされる中米グアテマラと比較しても、世界で圧倒的に古く製造加工していたのだ。縄文時代、彼らは自然の原石と対話し、ユニークなかたちを構築したのだった。

 【プロフィル】白洲信哉(しらす・しんや) 文筆家。昭和40年生まれ、東京都出身。日本文化の普及に努め、展覧会など文化イベントの制作にも携わる。平成25年から骨董(こっとう)・古美術の月刊誌『目の眼』編集長。 

小林秀雄旧蔵の硬玉獣形勾玉(長径8.4センチ)。昭和四十年代、最後の蒐集として熱中したのが勾玉だった (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F7.1 1/250sec ISO 200)
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小林秀雄旧蔵の硬玉獣形勾玉(長径8.4センチ)。昭和四十年代、最後の蒐集として熱中したのが勾玉だった (PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F7.1 1/250sec ISO 200)フルスクリーンで見る 閉じる
縄文時代早・前期から中期後期の集落跡で、中期には翡翠の大珠が、晩期になると翡翠の勾玉が生産され、土偶等縄文遺物が多数発掘されている =新潟県糸魚川市の「長者ケ原遺跡」(PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F11 1/125sec ISO 400)
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縄文時代早・前期から中期後期の集落跡で、中期には翡翠の大珠が、晩期になると翡翠の勾玉が生産され、土偶等縄文遺物が多数発掘されている =新潟県糸魚川市の「長者ケ原遺跡」(PENTAX K-1、HD PENTAX-D FA28-105ミリ、F11 1/125sec ISO 400)フルスクリーンで見る 閉じる

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