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view 池に浮かぶ円錐の巨木 福岡県篠栗町の「ラクウショウ」

自然・風景

view 池に浮かぶ円錐の巨木 福岡県篠栗町の「ラクウショウ」

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風のない晴れた日、ラクウショウの姿が水面に映り込み、幻想的な景観が広がった =福岡県篠栗町(三尾郁恵撮影) 風のない晴れた日、ラクウショウの姿が水面に映り込み、幻想的な景観が広がった =福岡県篠栗町(三尾郁恵撮影)
周辺にタケノコのように伸びる気根は、水没した根元に酸素を供給する役割を担う =福岡県篠栗町(三尾郁恵撮影)
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周辺にタケノコのように伸びる気根は、水没した根元に酸素を供給する役割を担う =福岡県篠栗町(三尾郁恵撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 緑豊かな森の遊歩道を歩いていると、池の周辺で不思議な景観に出合った。水面上に円錐(えんすい)形の幹が並ぶ。周辺には気根と呼ばれる地上に出た根がタケノコのように、にょきにょきと突き出ている。「ラクウショウ」と呼ばれる落葉針葉樹だ。

 九州大学福岡演習林(福岡県篠栗(ささぐり)町)の西端にある「篠栗九大の森」。広さ約17ヘクタールで、約50種の常緑広葉樹と約40種の落葉広葉樹が生育している。この中でも「ラクウショウ」の木が十数本立ち並ぶ蒲田池の一角はひときわ目を引く。

篠栗九大の森に群生するラクウショウ =福岡県篠栗町(三尾郁恵撮影)
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篠栗九大の森に群生するラクウショウ =福岡県篠栗町(三尾郁恵撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 この木は北アメリカ原産の木で別名・ヌマスギ。過湿地に強く、池のほとりなど根元が冠水するような場所でも生長する。気根は、水没した根元に酸素を供給する役割を担うという。

 九州大が生態を研究するため昭和52(1977)年に苗から植えた。現在、樹高は20メートルほどだが、原産地では40メートルになることもあるという。季節の移ろいとともに芽吹き、深緑、紅葉、落葉と姿をかえる。

篠栗九大の森に群生するラクウショウ =福岡県篠栗町(三尾郁恵撮影)
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篠栗九大の森に群生するラクウショウ =福岡県篠栗町(三尾郁恵撮影)フルスクリーンで見る 閉じる

 篠森九大の森は、遊歩道を整備し、6年前から市民に開放されている。この木が水面に浮かぶ光景は、インターネットで話題となり、訪れる人の姿が絶えない。池の水は農業用水に使われているため、田んぼに水を引く時期などは根元が冠水していない場合もある。

 福岡市内から子供と散策に訪れた30代の主婦の斎藤めぐみさんは「見に来たのは3回目だが、やっと水につかっている姿を見ることができた。日本の景色じゃないみたいでともて感動した」としきりにシャッターを切っていた。(写真報道局 三尾郁恵)

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