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英国産「SAKE」で日本発信 欧州で初の酒蔵完成、富裕層中心に商機狙う

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英国産「SAKE」で日本発信 欧州で初の酒蔵完成、富裕層中心に商機狙う

英国で日本酒の酒蔵が完成し、鶴岡公二駐英大使の発声で鏡割を行う橋本良英社長(左から3人目)ら=14日、英国ケンブリッジシャー州フォーダム「堂島酒醸造所」(岡部伸撮影) 英国で日本酒の酒蔵が完成し、鶴岡公二駐英大使の発声で鏡割を行う橋本良英社長(左から3人目)ら=14日、英国ケンブリッジシャー州フォーダム「堂島酒醸造所」(岡部伸撮影)

 【ロンドン=岡部伸】「和食」が世界無形文化遺産に登録され、海外で日本酒人気が高まるなか、大阪市の酒造会社「堂島麦酒醸造所」が英国ケンブリッジシャー州フォーダムに日本酒の醸造所を完成させ、14日に開所式が行われた。日本企業が欧州に酒蔵を開設するのは初めて。同社の橋本良英社長は「英国産『SAKE』を世界で浸透させ、酒造りを通じて日本の伝統や精神を広めたい」と意気込みを語った。

 酒蔵が完成したのはロンドンから北東約100キロの修道院跡。日本酒の製造、販売のみならず、専門家も養成する予定だ。総額1500万ポンド(約20億円)をかけ、羊が放牧される草原が広がる30ヘクタールの敷地に和食レストラン、技術者養成や宿泊施設なども建設する。

 地元ケンブリッジの硬水を機械で軟水に変え、日本から酒米を輸入して今春に試験生産を開始。10月1日から販売する。

 開所式では、純米「隗(かい)」「堂島(どうじま)」「懸橋(ケンブリッジ)」の3銘柄が披露された。ラベルは、日本文化の発信拠点「ジャパン・ハウス」の総合プロデューサーを務める原研哉氏がデザイン。「隗」は鶴岡公二駐英大使が命名し揮毫(きごう)した。1千本限定のビンテージ清酒でナンバーがつく。四合瓶で1千ポンド(約14万7千円)だが、半数が英国や中東ドバイからの注文という。

 財務省によると、日本酒の輸出総額は8年連続で過去最高を記録しており、同社では、「欧州でも富裕層中心に市場拡大のチャンスあり」と期待する。

 開所式には鶴岡大使やスローター英国際通商省投資局長らが出席。同大使は「英国が欧州連合(EU)からの離脱を決めて影響が懸念される中で投資し、日本文化を発信する素晴らしい事業。ぜひ成功してほしい」と述べた。

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