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難病のダウン症青年を励ますトーク&ミニコンサート「形質細胞性白血病とダウン症と」 8日、東京・渋谷で開催

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難病のダウン症青年を励ますトーク&ミニコンサート「形質細胞性白血病とダウン症と」 8日、東京・渋谷で開催

造血幹細胞のドナーとなった弟の悠野さんの誕生日で、自分の年齢を指で示す難病の形質細胞性白血病の玉井拓野さん(左)=平成28年11月、甲府市の自宅(真理子さん提供) 造血幹細胞のドナーとなった弟の悠野さんの誕生日で、自分の年齢を指で示す難病の形質細胞性白血病の玉井拓野さん(左)=平成28年11月、甲府市の自宅(真理子さん提供)

 難病の形質細胞性白血病(多発性骨髄腫の一つ)を発症、闘病生活を送っているダウン症の玉井拓野さん(35)=甲府市在住=を励まし、病気について知ってもらおうと、トークとミニコンサート「形質細胞性白血病とダウン症と」が9月8日午後2時から、渋谷区渋谷1の「美竹清花さろん」で開かれる。母親の信州大医学部の玉井真理子准教授(57)は「余命1年といわれましたが2年半がたった。もう少し生きていてほしいと企画した」と話している。

 同病は、血液細胞を作る骨髄ががんになる骨髄腫の中でも特に重症で、発症後半年で半数が亡くなるともされる。患者数も1千万人に1人といわれる難病だ。

 拓野さんはダウン症を抱えながらも事業所に通い、袋詰めなどの軽作業に従事していたが一昨年1月、33歳のとき検診で血液の異常がわかり山梨大医学部付属病院に入院することになった。

 原因もわからず治療法も確立されていないため、一般的な骨髄腫の治療に準じるしかないという。抗がん剤でしばらくは抑えられるが効果が続かないため2度にわたり、自身の造血幹細胞を採取したうえで、きつい抗がん剤でがん細胞をたたいた後、造血幹細胞を自分に戻す「自家移植」を行った。

 しばらくはがん細胞を抑え自宅療養するまでにこぎつけたが再発の兆候がでてきたため昨年11月、今度は3人いる弟のうち白血球の型(HLA)が合った1番下の弟、悠野さん(29)の造血幹細胞を移植する「同種移植」を、東京の日本赤十字医療センターで行った。

 ただ、この治療は兄弟といっても自分のものではないため拒絶反応で死にいたる恐れがあったが「再発してからではできなくなるため決断した」(真理子さん)という。真理子さんはこうした闘病の中、拓野さんの生きている証を形にしたいとイベントを企画した。「千人に1人の確率というダウン症で生まれ、今度は1千万人に1人という難病にかかってしまった。それでも本人は無邪気に復帰を願って闘病している。知的障害を持つ子の治療の経緯も含め、知ってもらえれば」と話している。

 イベントでは、主治医の日本赤十字社医療センターの塚田信弘医師が病気についてトーク形式で説明。ギターとフルートのコンサートも行う。

 ただ、参加を楽しみにしていた拓野さんは病気が再々発したため現在は抗がん剤治療で入院中。このため、ビデオ出演する。

 参加希望者は「拓野を応援する会(事務局オフィスマキナ)」の電話兼ファクス03・3491・9061へ事前申し込みが必要。(杉浦美香)

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