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【最後の「8・15」】「歴史があるから生きられる」長野市の女子高生

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【最後の「8・15」】
「歴史があるから生きられる」長野市の女子高生

【終戦の日 戦没者追悼式】参列した久保田実和さん=15日午前、東京都千代田区(川口良介撮影) 【終戦の日 戦没者追悼式】参列した久保田実和さん=15日午前、東京都千代田区(川口良介撮影)

 「自分も慰霊に関われる機会になればと思った」。長野市の県立高1年、久保田実和(みわ)さん(16)はこの日初めて、全国戦没者追悼式に参列した。戦死した曽祖父、横田種治郎(たねじろう)さん=当時(31)=をめぐる“家族の物語”を知ったのがきっかけだった。

 写真で知る曽祖父は、真面目そうな人だった。地域活動にも積極的に参加する責任感のある人だったという。妻と幼い子供らを本土に残し、出征。昭和19年5月20日、西部ニューギニアで戦死した。

 祖父の横田久さん(80)はこれまで西部ニューギニアなどを訪れ、鎮魂の祈りをささげてきた。「ニューギニアに渡った日本兵は武器も食料もなく、多くの方が餓死したといわれている。そんな悲惨さの中で亡くなったおやじに現地で合掌することが、供養につながると考えてきた」。脳裏に残るのは、出征の日、3歳だった自分を肩車してくれた優しいその姿だ。

 久さんは今年、孫の実和さんを追悼式に誘った。これからもっと、種治郎さんや平和のことを伝えていきたいとの思いがあった。

 「『こうした歴史があり、私たちが生きてこられている』とも感じた。史実を知るだけでなく、戦争で残された家族の気持ちも、もっと考えていけたらと思う」。実和さんは家族への思いをさらに強くした。

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