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【平成の証言】「非加熱製剤は危険と聞いていたので、逮捕も仕方ない」(8年8月~9年1月)

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【平成の証言】
「非加熱製剤は危険と聞いていたので、逮捕も仕方ない」(8年8月~9年1月)

HIV訴訟の原告被害者との会談で、遺影を抱く遺族に謝罪する菅直人厚相=平成8年2月16日、厚生省 HIV訴訟の原告被害者との会談で、遺影を抱く遺族に謝罪する菅直人厚相=平成8年2月16日、厚生省

 31年4月30日の終わりに向けてカウントダウンが始まった平成時代。私たちが受け止め、発した言葉は時代の証言となって「あのとき」をよみがえらせます。「平成の証言」を、元年からひと月刻みで振り返ります。

平成8年8月

 「以前から非加熱製剤は危険だと聞いていたので、逮捕も仕方ないと思います」(帝京大病院の看護師)

 血友病患者らが非加熱製剤の投与によりHIV(エイズウイルス)に感染した薬害エイズ事件が、この年、大きく展開した。2月には菅直人厚相が国の責任を認め謝罪。患者らが国を訴えた訴訟は3月に和解が成立した。そして東京地検刑事部は8月29日、業務上過失致死容疑で元厚生省エイズ研究班長の前帝京大副学長を逮捕し、厚生省、帝京大病院を家宅捜索。産官学の複合薬害にメスが入った。

8年9月

 「この法律は、優生上の見地から不良な子孫の出生を防止するとともに、母性の生命健康を保護することを目的とする」(優生保護法第1条)

 「不良な子孫の出生防止」を目的としたこの法律の条文が、母体保護法に改められて姿を消したのは、わずか22年前の平成8年9月26日だった。ナチス・ドイツの「断種法」の影響を受けて昭和23年に制定され、知的障害や精神疾患、遺伝性疾患などを理由に本人同意がなくても不妊手術を認めていた。

 今年1月以降、手術は憲法違反で国は救済を怠ったとして、損害賠償請求が各地で起こされている。

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