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【この本と出会った】チャーチルが自国の船利用しない驚きの理由 『水の上を歩く? 酒場でジョーク十番勝負』 ノンフィクション作家・早坂隆

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【この本と出会った】
チャーチルが自国の船利用しない驚きの理由 『水の上を歩く? 酒場でジョーク十番勝負』 ノンフィクション作家・早坂隆

『水の上を歩く? 酒場でジョーク十番勝負』 『水の上を歩く? 酒場でジョーク十番勝負』

 ノンフィクション作家を名乗っている私だが、最近では「ジョーク収集家」「ジョーク・ウオッチャー」などと奇怪な肩書で呼ばれることもある。先の大戦の取材などで世界各地を巡る傍ら、その土地のジョークを趣味で集めてきた結果である。

 「ジョークに興味を持ったきっかけは?」。そう聞かれる機会も少なくない。しかし、自分としては「これだ!」と断言できるほどの理由が見つからない。ただし「これかな」と思い当たることがないわけでもない。

 高校時代、私はそれなりの進学校に通っていたにもかかわらず、授業をさぼることが多くなっていた。何をするにも、不思議なくらいやる気が出なくなっていた。

 その日も、学校に行くような素振りで家を出た私は、喫茶店でアイスコーヒーを飲んでいた。徳川家康が生まれた岡崎城の近くにある古い喫茶店である。そして、その店内で偶然、見つけたのが、マンガに交ざって置いてあった『水の上を歩く?』。開高健氏と『週刊プレイボーイ』編集長の島地勝彦氏との対談集だった。

 それまでに開高氏の作品は『輝ける闇』など、ベトナム戦争に関する小説を中心に何冊か読んでいた。しかし、その開高氏が「ジョーク本」を出していることに驚きを覚えた。最初、『別の作家か?』と思ったほどである。

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