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驚異の繁殖力で千葉県に5万頭 県がキョン駆除へ初の専門職員採用 「わなに工夫し捕獲」

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驚異の繁殖力で千葉県に5万頭 県がキョン駆除へ初の専門職員採用 「わなに工夫し捕獲」

キョンの駆除を担当する千葉県の専門職員に採用された安田邦夫さん(右)=同県庁(永田岳彦撮影) キョンの駆除を担当する千葉県の専門職員に採用された安田邦夫さん(右)=同県庁(永田岳彦撮影)

 千葉県南部で爆発的に増え続け、同県内に約5万頭が生息するとされる中国や台湾が原産のシカ科の特定外来生物「キョン」の捕獲体制を強化するため、千葉県は同県館山市在住で元同市職員の安田邦夫さん(53)を専門職員として採用した。同県はカミツキガメやイノシシを駆除するための専門職員を既に採用しているが、キョンの駆除に特化した専門職員の採用は初めて。任期は3年で、県南部の出先機関に派遣され、キョンの効果的な捕獲方法の開発などを担う。

 安田さんは平成27年まで館山市職員として25年間勤務し、有害鳥獣から農作物を守る電気柵の設置や地元猟友会との連携などに携わった。イノシシなどを捕獲するわな猟でキョンを捕獲したこともあり、採用に当たってはこうした経験が評価されたという。

 同県は今年1月に専門職員の公募を行ったが希望者が集まらず採用に至らなかったため、資格要件などを一部緩和し5月に再募集を行っていた。再募集では安田さんを含む4人の応募があり、面接などを経て安田さんの採用が決まった。

 安田さんは「キョンは足が細く、体重も軽いので、イノシシ向けのわなではわなが作動しなかったり、かかっても抜けてしまう。わなにも工夫するなどして効果的なキョンの捕獲を目指したい」と話している。

 同県によると、同県内のキョンは同県勝浦市にあったレジャー施設「行川アイランド」が昭和30年代に輸入し、放し飼いに近い形で飼育していたものが逃げ出すなどして野生化したとみられる。同じシカ科のニホンジカが2歳前後まで繁殖できないのに対し、キョンの雌は生後半年ほどで出産が可能。「1年で36%増える」といわれる驚異の繁殖力で増殖を続け、同県内でイネや野菜などの食害が問題となっている。

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