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iPS、研究から治療へ 求められる高い安全性 パーキンソン病治験開始

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iPS、研究から治療へ 求められる高い安全性 パーキンソン病治験開始

iPS細胞の臨床研究計画 iPS細胞の臨床研究計画

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使ってパーキンソン病患者の治療を目指す世界初の治験を開始すると30日、京都大のチームが発表した。早期の実用化に向けて期待が高まる一方、安全性の評価では慎重な見極めが求められている。(伊藤壽一郎)

 今回の計画はiPS細胞を使う再生医療で国内で初めて、身近な医療に直接つながる治験の領域に踏み込む点で大きな意義を持つ。

 iPS細胞による再生医療では、理化学研究所などが実施した目の病気の患者への移植や、大阪大が計画する心臓病患者への心筋シートの移植は、いずれも研究が主体の臨床研究だ。

 これに対し、治験は実用化に向けた最終段階の位置付けで、公的医療保険の適用で誰もが享受できる治療を目指したものだ。このため、安全性のハードルは臨床研究よりはるかに高く、失敗した場合の社会の落胆も大きい。

 チームは既に患者や健康な人のiPS細胞から作った神経細胞のもとをパーキンソン病のサルに移植。症状が改善し、がん化する可能性のある腫瘍ができないことを確認している。だが、人で同じ結果が得られるとは限らない。

 脳は非常に重要な臓器で、治療中に不具合が起きた場合、重篤な症状が出る恐れもある。手術は患者の頭蓋骨に直径約12ミリの穴を空け、そこから注射針のような器具で神経のもとになる細胞を注入する。これ自体は難しい技術ではないというが、チームを指揮する高橋淳教授は「治験は臨床研究より安全性の証明が非常に厳しく重要。慎重に臨む」と気を引き締める。

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