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【書評】『一億円のさようなら』白石一文著

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【書評】
『一億円のさようなら』白石一文著

「一億円のさようなら」 「一億円のさようなら」

 52歳の加能鉄平はある日、2歳下の妻の不在時にかかってきた弁護士からの電話を機に、驚きの秘密を知る。連れ添って20年余。妻が伯母から34億円の遺産を相続し、うち2億円で購入した株式は時価16億円という。総額で48億円!

 なぜ妻は巨額の遺産を手つかずのままにしてきたのか。その理由を明らかにした妻は突然、鉄平に1億円を渡すが…。勤務先の化学メーカーでは爆発事故に端を発する社内抗争が激化し、別居する長女の妊娠も判明するなど日常の歯車が静かに狂い始める中、鉄平は1億円をどう使い、人生にどう向き合うのか。直木賞作家渾身(こんしん)の一冊だ。(徳間書店・1900円+税)

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