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次世代加速器ILC建設の是非、学術会議に審議依頼 文科省

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次世代加速器ILC建設の是非、学術会議に審議依頼 文科省

 文部科学省は20日、次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を日本に建設することの是非について、日本学術会議に審議を依頼した。同会議は26日に開く幹事会で、審議に関わる委員会の設置などを検討する。審議の結果を踏まえ、政府は年内にも建設の是非を最終決定する。

 学術会議は平成25年にも審議を行い「厳しい財政環境で時期尚早」との見解を発表。今回が2度目の審議となる。

 ILCは素粒子同士をほぼ光速で衝突させ、宇宙誕生直後の超高温を再現し宇宙の成り立ちを探る施設。日米欧が建設費用を分担し、岩手・宮城両県の北上山地に建設する構想を物理学者の国際組織が進めている。

 前回の審議時は、施設の全長が30キロで巨額の費用が課題となった。国際組織が昨年、計画を20キロに縮小したため同省の有識者会議が妥当性を検証。19日に報告書を正式決定したことを受けて学術会議に審議を再依頼した。

 報告書は、物質に質量を与えるヒッグス粒子を精密に分析でき「科学的な意義は高い」と評価する一方、ノーベル賞級の成果となる未知の粒子発見は「可能性は低い」と指摘した。

 また、総建設費は加速器本体の建設費約5000億円と粒子測定器の費用や人件費を加え約7400億~約8000億円と試算。当初計画より約3000億~3600億円の削減になるが「日本の分担額の明確な見通しが必要」とした。

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