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【みうらじゅんの収集癖と発表癖】 エマニエル椅子 座れば弥勒菩薩の気分!?

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【みうらじゅんの収集癖と発表癖】
 エマニエル椅子 座れば弥勒菩薩の気分!?

エマニエル気取り?な人たち… エマニエル気取り?な人たち…

 「エマニエル夫人」に端を発し一躍、有名になった籐(ラタン)で編んだ椅子。

 映画公開(1974年)から44年経(た)った今でも、“あのエマニエル椅子”と言えばピン!とくる方も多かろう。

 胸をはだけ、籐椅子(いす)に腰掛けて右足を下げ、左足先を右大腿部(だいたいぶ)にのせて足を組み、折り曲げた左膝頭の上に左肘(ひじ)をつき、左手の指先を軽く左頬にふれて思いにふけるようなエマニエル夫人。

 ポスターでお馴染(なじ)みのこのポーズは、釈尊入滅から56億7千万年後に衆生を救うためにこの世に姿を現すとされる弥勒菩薩(みろくぼさつ)の『半跏思惟(はんかしゆい)』と真逆のポーズを取っていることになる。公開時(といっても、籐椅子に座ったポーズは劇中には出てこない)、宣伝用のポスター写真を間違いで逆版で入稿したのか、またはデザイン上でわざと逆版にしたかのどちらかであろうと推測するが、未(いま)だその真相はわからない。当時、高校生だった僕は持ち前の『エマニエル夫人が弥勒菩薩』説を熱く友人に語ったものだが、誰も信じるどころか興味がない様子だった。もし仮にこの説が真実なら、エマニエル夫人が座る部分は「台座」、半円を描いた背もたれを「光背」と定義づけることが出来よう。

 そして、夫人の浮気を自ら推奨していた夫。性の秘技を会得することすなわち“LOVE”とする思想は、インドの性愛論書「カーマスートラ」が大きく影響しているとみるべきであろう。しかし、仏像と夫人を同時に語れた冷静な僕でさえ、映画館で観(み)た数々のスキャンダラスな性描写には打ち勝つことが出来ず、学業成績は低下していく一方であった。

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