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作者が謝罪 芥川賞候補作「美しい顔」表現類似問題

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作者が謝罪 芥川賞候補作「美しい顔」表現類似問題

小説「美しい顔」が掲載された「群像」6月号 小説「美しい顔」が掲載された「群像」6月号

 東日本大震災を題材にした芥川賞候補作「美しい顔」の一部記述が既刊本の表現と類似している問題で、作者の北条裕子さん(32)は9日、講談社を通じてコメントを発表し、「参考文献未掲載と、参考文献の扱い方という2点において配慮が足りず、その著者・編者と取材対象者の方々へ不快な思いをさせてしまったことを心からおわび申し上げます」と謝罪した。

 北条さんは執筆に当たり、石井光太さんのノンフィクション「遺体」(新潮社)など5冊を参考にしたが、5月発売の文芸誌「群像」6月号掲載時には、参考文献を記載していなかった。執筆に当たり、「主要参考文献をはじめとする当時の報道やさまざまな映像資料に示唆を与えられました」という。

 北条さんによると、参考文献への敬意を表明するために、当初は参考文献一覧を小説の末尾に掲載したいと考えていたという。ただ、「単行本を刊行できるようなことがあれば、その時にそれをすればよい」と思い込んでいたといい、「私の過失であり甘えでした」と振り返る。

 参考文献の中には、東日本大震災の被災者の手記「3・11 慟哭(どうこく)の記録」(金菱清編、新曜社)もあった。北条さんは「著者・編者、さらには現地の取材対象者の方々に、敬意と感謝の気持ちを伝えるどころか、とても不快な思いをさせてしまうことになりました。大変至らなったと反省しております。参考文献への扱いへの配慮を欠いたことも猛省しております」と謝罪した。

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