産経ニュース

【潜伏キリシタン世界遺産】禁教下の信仰 際立つ特異性

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【潜伏キリシタン世界遺産】
禁教下の信仰 際立つ特異性

「久賀島の集落」の旧五輪教会堂=長崎県五島市 「久賀島の集落」の旧五輪教会堂=長崎県五島市

 潜伏キリシタンは、江戸幕府による全国的なキリスト教禁教令(1614年)から長期にわたり、カトリック由来の信仰をひそかに続けた。背景には、幕府側の黙認とキリシタン側の秘匿があったとされる。

 カトリック信仰は、16世紀頃の大航海時代に世界に広がった。植民地と異なる日本の特異性について、推薦書は「キリスト教を植民地化の脅威とみなし、その排除を行う中央政権の政策下に民衆の間でひそかに継続した」との見解を示す。

 宣教師不在の中、教会暦をつかさどる「帳方(ちょうかた)」や洗礼を授ける「水方(みずかた)」ら指導者を中心に信仰組織をつくった。1800年頃、人口増が問題となった九州本土の外海(そとめ)地域から五島列島への開拓移住が政策的に推進され、3千人が海を渡ったとされる。長崎・天草と周辺で200超の集落が確認されている。

 1873年の解禁後、宣教師の指導下でカトリックに復帰したが、潜伏期の信仰を維持した人々もおり、「かくれキリシタン」と呼ばれる。「五島キリシタン史」(五島市世界遺産登録推進協議会)によると、昭和40年代頃の五島列島の「かくれ」人口は推計1万5千~2万人。現在は、信仰組織のほとんどが解散したという。

このニュースの写真

  • 禁教下の信仰 際立つ特異性
  • 禁教下の信仰 際立つ特異性
  • 禁教下の信仰 際立つ特異性
  • 禁教下の信仰 際立つ特異性

「ライフ」のランキング