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【民間ロケット失敗】「今回こそ大丈夫と思ったが…」 支えた関係者落胆 「これからも応援」

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【民間ロケット失敗】
「今回こそ大丈夫と思ったが…」 支えた関係者落胆 「これからも応援」

「大樹スペース研究会」会長の福岡孝道さん=北海道・大樹町(杉浦美香撮影) 「大樹スペース研究会」会長の福岡孝道さん=北海道・大樹町(杉浦美香撮影)

 「今回こそ大丈夫だと思ったが…。でも失敗は成功のもと。応援し続ける」-。30年にわたって、民間で宇宙のまちづくりを推進してきた「大樹スペース研究会」会長の福岡孝道さん(70)はパブリックビューイングの会場となった大樹町多目的航空公園で、くちびるをかみしめた。

 太平洋に面した広大な土地を有する立地条件から、大樹町が航空宇宙産業基地の誘致運動を展開したのは33年前に遡(さかのぼ)る。その3年後、小さい頃から宇宙が好きだった福岡さんが町の有志と支援のために立ち上げたのが同研究会だった。

 同会は子供たちに宇宙の夢を持ってもらおうと毎年、スペースイラストコンテストを実施。入選作品を道の駅に展示するなどして情報発信してきた。

 30日には公園にブースを出し、子供たちにロケットの絵を描いてもらおうと缶バッジ500個を用意。午前5時半ごろ、スクリーンにカウントダウンが大写しになって、「ついにこのときが来た」と見入っていたところ、機体は落下して炎上した。

 「言葉が出なかった。事前のインターステラテクノロジズの方々の雰囲気で余裕を感じ、今回は大丈夫と思っていたが…」とショックを隠しきれない。しかし、「宇宙開発の難しさを思い知ったが、段階を踏んでいくということだ。夢があるからこそ、たくさんの人が足を運んでくれる。これからも応援していく」と気を取り直していた。

 今回のロケットの先端や尾翼などの赤色の塗装を任された町内の塗装会社「サトウ塗装店」の高橋秀昌社長(46)は「何が起こったか分からなかった」と声を詰まらせた。

 初めてのロケット塗装だ。軽量化のため重ね塗りを極力控え、表面を鏡のようにスムーズに仕上げた。誇らしく、営業車にも「ロケット機体塗装」と書き入れただけに、機体が燃えたことでひときわショックが大きかったという。

 「立ち直るまでにはちょっと時間がかかるが、ここまできた。次のロケットでは耐熱塗料を塗って、燃えないようにしたい」とリベンジを誓っていた。(杉浦美香)

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