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欧米も注目、竹工芸の今 東京で「線の造形、線の空間」展 

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欧米も注目、竹工芸の今 東京で「線の造形、線の空間」展 

飯塚琅●齋「花籃」昭和13年頃(写真はいずれも●(=さんずいに首)忠之撮影) 飯塚琅●齋「花籃」昭和13年頃(写真はいずれも●(=さんずいに首)忠之撮影)

 緻密に編まれた小さな花かごから巨大な造形物まで-。大正以降の日本を代表する竹工芸家の作品を集めた展覧会が、東京都港区の菊池寛実(かんじつ)記念智(とも)美術館で開かれている。しなやかで感性豊かな作品の数々は、欧米でもアートとして注目され、国内でも大規模な展示会が予定されている。(渋沢和彦)

                  

 展示室の入り口に現れたオブジェ。竹ひごで編んだ空洞の柱が束となって旋回し、生き物のように天に向かい上昇する。ダイナミックな作品のタイトルは「コネクション-過去、現在そして未来へ」。高さ7メートル、使われた竹は5000本を超える。作者は四代田辺竹雲斎(ちくうんさい)(45)。四代の作品は大英博物館や米・ボストン美術館などに収蔵され、海外のコレクターも多い。「コネクション-」は、作者が設置する場所の雰囲気を感じ取り、その場で制作した。近年試みている表現手法で、展覧会が終了すれば解体され、またどこかで別の形となって生まれ変わる。

 曽祖父にあたる初代田辺竹雲斎(1877~1937年)は、12歳で高級竹かごを作る籠師(かごし)に弟子入り。24歳頃に独立し、竹雲斎を名乗った。大正14年のパリ万国博覧会に出品して銅賞を受賞するなど、大阪竹工芸の重鎮として活躍。精緻に編んだ作品が高い評価を受け、セミをモチーフにした花かご「蝉籃(せみかご)」などの超絶技巧には目を見張る。

 一方四代は、東京芸術大で彫刻を専攻、父である三代のもとで竹工芸を学び、昨年四代竹雲斎を襲名した。小さな作品から巨大な造形物まで作風は幅広い。武士が身につけた裃(かみしも)のイメージを膨らませた「もののふ」のように、竹の線の美しさを強調した現代的な作品も得意とする。確かな技術と革新性を併せ持つ。

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