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【情報収集衛星】「偵察」衛星は8基に増加も3基は寿命…中国にらみ監視強化が急務

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【情報収集衛星】
「偵察」衛星は8基に増加も3基は寿命…中国にらみ監視強化が急務

情報収集衛星「レーダー6号機」を載せ、打ち上げられるH2Aロケット39号機=12日午後1時20分、鹿児島県の種子島宇宙センター 情報収集衛星「レーダー6号機」を載せ、打ち上げられるH2Aロケット39号機=12日午後1時20分、鹿児島県の種子島宇宙センター

 情報収集衛星レーダー6号機の打ち上げ成功で、日本が運用する事実上の偵察衛星は過去最多の計8基となった。単純計算では地球上のどこでも半日に1回撮影できる数だが、うち3基は既に設計上の寿命を過ぎており、いつ故障してもおかしくない。実質的には従来通り、1日1回の監視体制のままだ。

 情報収集衛星は北朝鮮の弾道ミサイル発射を機に導入された。史上初の米朝首脳会談が開催されても、北が持つ核やミサイルの脅威は残る。また、近年は尖閣諸島周辺の東シナ海や、南シナ海などで積極的に活動する中国の艦船を見張る役割も増している。

 ただ、艦船の追跡は1日1回のペースでは間隔があきすぎて、十分な監視体制とはいえない。これに対して中国は、偵察衛星とされる「遙感」を既に20基以上、打ち上げている。自衛隊や海上保安庁などの動きは、1日に何度も宇宙から監視されていると考えるべきだ。

 宇宙強国を目指す中国は、今後さらに偵察衛星を増やすだろう。日本側の動きが常時監視される時代が来てもおかしくない。

 日本政府は半日に1回撮影できる10基体制を目指すが、完成は平成38年度以降で、中国との差は開くばかりだ。厳しい財政状況も踏まえ、1基当たり数百億円かかる情報収集衛星だけでなく、新技術の活用などで上空からの監視強化が求められる。(小野晋史)

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