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休息設定で初の数値目標 過労死対策大綱改定案を了承 厚労省の有識者協議会

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休息設定で初の数値目標 過労死対策大綱改定案を了承 厚労省の有識者協議会

 厚労省で開かれた、過労死や過労自殺の対策を議論する協議会=31日午前  厚労省で開かれた、過労死や過労自殺の対策を議論する協議会=31日午前

 厚生労働省の有識者協議会は31日、過労死や過労自殺の防止のために国の対策をまとめた「過労死等防止対策大綱」の改定案を大筋で了承した。平成27年に策定された大綱の初めての改定。終業から次の始業までに一定時間を確保する「勤務間インターバル制度」について、「導入企業の割合を32年までに10%以上とする」などの数値目標を新たに示した。

 大綱は3年を目途に見直しが規定されている。改定案は1カ月間の意見公募の後、今夏に閣議決定する。

 大綱はまず、「働き過ぎによって貴い命や心身の健康が損なわれ、痛ましい事態が後を絶たない状況にある」と記載。過労死をめぐる現状や課題、国が取り組む重点対策が記されている。

 インターバル制度の導入は過労死遺族らが要望していたもので、「長時間労働の削減や休息の確保につながる」と位置付けた。昨年の調査で制度導入の企業はわずか1・4%。制度自体を4割の企業が「知らない」と答えており、大綱ではこの割合を32年までに2割以下にする目標を掲げている。

 導入が義務づけられている欧州連合は、加盟国に24時間ごとに最低で「連続11時間」の休息時間を求めているが、大綱の数値目標に休息時間の長さは盛り込まれなかった。

 そのほか、32年までに「労働週60時間以上の労働者の割合を5%以下」「有給休暇の取得率を70%以上」とすること、34年までに「メンタルヘルス対策に取り組んでいる企業の割合を80%以上」との数値目標を盛り込んだ。

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