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【アート 美】長谷川利行展 放浪の画家の奔放に生きた美の証し

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【アート 美】
長谷川利行展 放浪の画家の奔放に生きた美の証し

「水泳場」 1932(昭和7)年 油彩 板橋区立美術館蔵 「水泳場」 1932(昭和7)年 油彩 板橋区立美術館蔵

 素早く勢いのあるタッチと激しく強烈な色彩は見る者を圧倒する。アカデミックな教育を受けることなく純度の高い絵画を生み出した画家、長谷川利行。鬼才の画業を振り返る展覧会「長谷川利行展 七色の東京」が、東京の府中市美術館で開かれ、代表作など140点が公開されている。

 大正末から昭和初期の東京を放浪し、街やそこに生きる人たちを活写した。変電所や機関車の車庫、遊園地やカフェ、人物や花など、彼が目にしたあらゆるものが題材となった。特に酒場はお気に入りだった。「酒売場」は、しばしば顔を出した浅草の酒場の店内を描写した。飲食する人の姿を荒々しいタッチで描き留めた。まるで絵の中からざわめきが聞こえてくるかのようだ。

 定住することなく友人宅や簡易宿泊所などを転々とした。酒場に入り浸り、たばこやマッチの空き箱の裏に簡単な絵を描き客に売りつけ酒代にした。ときには無銭飲食で酔っ払い、警察のお世話になったこともあった。生活は破綻し切羽詰まった生活の中で紡ぎ出していた。

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