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藤井人気で将棋教室盛況 挫折体験を教訓に「楽しく」 元奨励会員、横浜で指導

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藤井人気で将棋教室盛況 挫折体験を教訓に「楽しく」 元奨励会員、横浜で指導

 将棋教室で子どもたちを指導する鈴木肇さん=4月20日、横浜市南区  将棋教室で子どもたちを指導する鈴木肇さん=4月20日、横浜市南区

 藤井聡太六段(15)の活躍で将棋ブームが起こり、将棋教室も子供たちでにぎわっている。プロ棋士になるには養成機関「奨励会」という狭き門を突破しなければならない。かつて挫折を味わった元会員が開く横浜市の将棋教室が、自らの体験を教訓にした楽しく懇切丁寧な指導で評判を呼んでいる。

 横浜市南区にある将棋道場の一角。将棋盤がずらりと並び、子供たちが真剣なまなざしで指している。小学1年の男子は「藤井六段はすごい。将来はプロ棋士になりたい」と目を輝かせた。

 南区と青葉区で

 平成25年に奨励会の最終関門、三段リーグを卒業できず、26歳の年齢制限で退会した鈴木肇さん(30)の「はじめしょうぎ教室」。南区と青葉区の2カ所で開催し、初心者からプロを目指す上級者まで受け入れている。青葉区では定員いっぱいの25人が通う。4年前は7、8人の参加だった夏休みの合宿に、昨年は約90人が集まった。

 プロの指導と違うのは「楽しさ」を前面に出していること。上からの目線で指導するのではなく、冗談を交えて引きつけ、一人一人の実力に応じてじっくり教える。

 生徒同士で対局させて指導する教室も多いが、自分が直接対戦して教える。教室に通う小学生の母親は「一対一で教えてくれるので子供が喜んでいます」と満足そうだ。

 鈴木さんが羽生善治棋聖(47)=竜王=に憧れて奨励会に入ったのは中学3年のとき。昇級、昇段を重ね、22歳で三段リーグに初めて参加した。年2回開催され、プロになれるのは原則として上位2人だ。

 1回目の三段リーグは前半、好調な滑り出しで「このままいけるんじゃないか」。だが後半は負けが続き、五分の成績だった。

 「やっぱり好き」

 2回目以降も負け越しが続き、「将棋が怖くなってしまった」。結局、奨励会を突破できず退会が決まると、帰りの電車で涙があふれた。中学から将棋一筋だっただけに、「プロになれず親に申し訳なかった」という。

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