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次の誰かを救う「バトン」に 「かがみの孤城」で本屋大賞受賞の辻村深月さん

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次の誰かを救う「バトン」に 「かがみの孤城」で本屋大賞受賞の辻村深月さん

『かがみの孤城』で本屋大賞を受賞し、笑顔を見せる辻村深月さん=4月10日、東京都港区の明治記念館(佐藤徳昭撮影) 『かがみの孤城』で本屋大賞を受賞し、笑顔を見せる辻村深月さん=4月10日、東京都港区の明治記念館(佐藤徳昭撮影)

 中学生の葛藤や成長を繊細な筆致でつづったファンタジー小説『かがみの孤城』(ポプラ社)で、「2018年本屋大賞」を射止めた辻村深月(みづき)さん(38)。これまでも10代が経験する言葉にしづらい感情や揺れ動く気持ちを表現し、多くの読者の支持を集めてきた。同作は「私の代表作になると思います」と語る自信作だ。

 全国の書店員が“最も売りたい本”を選ぶ本屋大賞。平成24年に『鍵のない夢を見る』で直木賞を受賞した辻村さんが4度目のノミネートで本屋大賞に輝いた。「直木賞は作家人生のゴールみたいに盛り上がるけれど、人生にはまだまだ続きがある。『本屋大賞』は書店員さんが『この本を読者に届けたい』と思い、選んでくれた賞。とても誇らしい気持ちです」

 同作に登場するのは、不登校などの悩みを抱える中学生の7人の少年少女。主人公のこころはある日、突然光った自室の鏡に吸い込まれ、不思議な「孤城」に誘われる。そこで出会った7人は、さまざまな経験を重ね、成長していく。

 「私の場合、鏡は光りませんでしたが、本棚やカバンの底で本が光り、自分を知らない場所に連れ出し、冒険をさせてくれました。この本が誰かの本棚でそういう存在になってくれたら」

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