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【第30期女流名人戦】挑戦者決定戦(下)快勝で矢代が三番勝負へ

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【第30期女流名人戦】
挑戦者決定戦(下)快勝で矢代が三番勝負へ

第30期女流名人戦挑戦者決定戦、矢代久美子六段(左)-井澤秋乃四段 第30期女流名人戦挑戦者決定戦、矢代久美子六段(左)-井澤秋乃四段

 下辺、黒49のハネから53と切って事件は起きた。解説の釼持丈八段は「井澤さんが投げ場を求めたものでしょう」と推察した。白64まではセキ生きの形である。6目ほど予定されていた白地はゼロになったものの、黒は周囲でそれ以上の元手をかけており、差し引き黒はかなりの損をした。

 午後4時28分、井澤四段が投了を告げると、待ち構えていた取材陣が対局室に入ってきた。カメラのフラッシュが注がれた矢代六段の顔は、ほんのりと紅潮していた。内容が一方的だったので感想戦は短く、井澤四段はサバサバした表情で退室した。

 インタビューが始まり、矢代六段は本局を「見た目の地合はよさそうでしたが、黒は厚いので何が起きるか分かりません。最後までしっかりヨセなければいけないと思って打ちました」と分析した。

 本戦トーナメントを振り返って「牛栄子(にゅう・えいこ)二段、奥田あや三段と強い若手に勝てて、しかも挑戦者になれて率直にうれしいの一言です」と語った。挑戦手合については「藤沢女流名人とはまだ2局(1勝1敗)しか打っていないので、どんな碁になるかイメージがわきません。せっかくのチャンスを大事にしたいと思います」と抱負を述べた。(佐藤康夫)

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