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【中国ウォッチ】「子孫残す」執念…事故死した夫婦の冷凍受精卵で代理出産

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【中国ウォッチ】
「子孫残す」執念…事故死した夫婦の冷凍受精卵で代理出産

両親の死去から約5年後に代理出産で生まれた男児について報じる中国紙・新京報。記事によると、赤ん坊と一緒に写っているのは2人の祖父母と代理出産業者の男性ら 両親の死去から約5年後に代理出産で生まれた男児について報じる中国紙・新京報。記事によると、赤ん坊と一緒に写っているのは2人の祖父母と代理出産業者の男性ら

 不妊治療のため体外受精を行った中国の若い夫婦が、受精卵の移植を目前に交通事故でこの世を去った。2人はいずれも「一人っ子」。なんとか「子孫」を残したいと考えた双方の両親4人の執念により、夫婦の忘れ形見が代理出産で誕生したときには5年近い歳月が経っていた。(北京 西見由章)

 一連の経緯を4月10日付の中国紙・新京報が報じた。

 同紙によると、江蘇省に住む夫婦が交通事故で死亡したのは2013年3月。目撃者はおらず、現場周辺に監視カメラもなかったため事故原因はいまだに不明という。2人は結婚後2年で子供はいなかった。

 夫の父親は地元で成功したビジネスマン。その経済的な援助によって夫婦は体外受精を行い、4つの受精卵を南京市の病院で冷凍保存していた。事故が起きたのは、妻に受精卵を移植する5日前だったという。

 父母が死去した場合、その受精卵は法的にどのような扱いを受けるのか。中国に前例はなかった。夫婦の両親4人は病院を相手取り、受精卵の「処置権と監督権」を求めて訴訟を起こした。

 1審は「受精卵は生命に発展する潜在能力があり、生命の特徴を持つ特殊なもの」であり「一般のものと同じように任意に譲渡や相続はできない」と判断し、敗訴。しかし2審は受精卵について「双方の家族の血統の唯一の媒体であり、精神的な慰めなどの人格的利益が認められる」として夫婦の両親に処置、監督権を認め、逆転勝訴した。

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