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【編集者のおすすめ】崩壊の危機に陥らないために 『老いを生きる覚悟』曽野綾子著

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【編集者のおすすめ】
崩壊の危機に陥らないために 『老いを生きる覚悟』曽野綾子著

『老いを生きる覚悟』曽野綾子著 『老いを生きる覚悟』曽野綾子著

 人間が成熟するということと、老いるということは本来同義語であるらしい。しかし最近、老年をはき違えている老人が多くなった。老人であることは、資格でも特権でもない。他人が「してくれること」ばかりを期待して、「親切にしてくれない、来てくれない」などと言う「くれない」族も続々と増えている。

 本来、すべての人間は、自分のことは自分で何とかしなければならない。その上、たとえ老人でも損を引き受けること、「もらう側」から「与える側」に、一時間でも働けるなら働くという役割を担うべきである。病気との孤独な闘い、死の準備など、自分でしなければならないことをし続けるには、老いていても常に自分を鍛え続けなければならない。それは自分に対する危機管理でもある。

 今の日本人は国家や社会、親から、してもらって当たり前と、もらうことばかりをあてにしている。しかし、国家も社会も親も限界がある。自分で何とかしなければならない。それが生きるということ、老いるということである。著者の主張は時に厳しいがこれが現実である。国や社会をあてにばかりしていては、いつか崩壊の危機に陥る。そこを明解に解き明かしている。

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