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【編集者のおすすめ】『グリーフケアを身近に』安井眞奈美編 力になれる方法は無限にある

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【編集者のおすすめ】
『グリーフケアを身近に』安井眞奈美編 力になれる方法は無限にある

『グリーフケアを身近に』安井眞奈美編 『グリーフケアを身近に』安井眞奈美編

 □『グリーフケアを身近に 大切な子どもを失った哀しみを抱いて』

 「グリーフケア」は、JR福知山線脱線事故の際に日本で知られ、東日本大震災を経て、その重要性がより広く認知されるようになった取り組みである。ここでは「大切な人を失った哀(かな)しみを抱いている人が、少しでも穏やかな心もちで生きられるよう寄り添い、力になれるようにすること」と捉える。とくに子供を失った人に焦点を当て、宗教学、人類学、民俗学、医学などの諸分野、医療従事者、自助グループなどさまざまな立場から検討することで、誰もが身近に実践できるグリーフケアの方法を考えた。

 たとえば、亡くなったわが子と記念撮影をし、アルバムを作り、存在の記憶を形にすることで、哀しみと向き合うという方法。ペットと過ごすことで癒やしを得ること。葬式、弔いあげなどの伝統儀礼もまた、気持ちに区切りを付けるための大切な慣習である。地域のつながりが薄れていく現代、ケアとしての役割も時代とともに変わっていく。

 医療の現場では、医師のみならず、臨床心理士、看護師、助産師、遺伝カウンセラー、ソーシャルワーカーなどがチームを作り、ケアの態勢が整えられている。亡くなった方をしのび、語り合うことや、黙って寄り添うこともまた大切なグリーフケア。哀しみの感じ方、表現の仕方は人それぞれで、だからこそその方法は無限にある。

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