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浅生鴨さんの小説「伴走者」、パラスポーツの陰の主役に焦点

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浅生鴨さんの小説「伴走者」、パラスポーツの陰の主役に焦点

「現実でもパラスポーツのブームはすぐに去るかもしれない」と話す浅生鴨さん。ペンネームは、口癖の「あ、そうかも」に由来するという 「現実でもパラスポーツのブームはすぐに去るかもしれない」と話す浅生鴨さん。ペンネームは、口癖の「あ、そうかも」に由来するという

 パラスポーツをテーマにした小説『伴走者』(講談社)が刊行された。視覚障害がある選手の目となり、選手の影となってレースに挑む競技者に焦点を当てた作品。熱戦が繰り広げられている平昌パラリンピックの観戦に、これまでとは異なる視点や、気づきを与えてくれそうだ。

 「伴走者の目的は自分ではなく、他人のために勝利を目指すこと。ある意味エゴの塊のスポーツ選手が、他の選手のために戦う姿を描きたかった」。作者の浅生鴨さん(47)は執筆の狙いをこう語る。

 2作品を収録。「夏・マラソン編」では、「試合では勝てない」と言われるランナーが、視覚障害がある元サッカー選手の伴走者になる。分単位で変わる本番の緊迫したレース展開がリアルな心理描写とともに描かれている。「冬・スキー編」では、天才的な滑降技術を持つ全盲の女子高校生を育てる、元スキーヤーの会社員が主人公だ。

 選手が全力を出せるよう、並走しながらペース配分や周囲の状況を伝える伴走者には、世界トップクラスの実力と練習量が求められる。何より、「人の命」を預かる責任がある。

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