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荒れ果てる笠原不動尊 有志で再建も管理者不在 茨城

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荒れ果てる笠原不動尊 有志で再建も管理者不在 茨城

戸板がなくなり、屋根に穴が開くなど荒れ果てた状態の笠原不動尊=2月9日、水戸市 戸板がなくなり、屋根に穴が開くなど荒れ果てた状態の笠原不動尊=2月9日、水戸市

 江戸時代に徳川光圀が整備した水戸市の笠原水道を守る「笠原不動尊」が、荒れ果てた状態で放置され、市が対応に苦慮している。1970年代に住民有志が再建した後、世代交代で管理の担い手がいなくなったのが原因。所有者がはっきりせず、政教分離の原則で行政主導の対応も難しく、地元では観光への悪影響を嘆く声も上がる。

 日中も薄暗く樹木が茂る中、戸板がなくなり、屋根に穴の開いた笠原不動尊がひっそりとたたずむ。公園として整備された笠原水道の水源から、石段で上がった場所だ。

 水戸市教育委員会によると、水源を守る神仏として住民の崇敬を受けていたが、天保14(1843)年に徳川斉昭の命令で取り壊された。地元住民によると、1970年代に水道の歴史を見守る不動尊の復活を目指して有志らが再建。しかし、再建に関わった世代の減少とともに放置され、荒れ果てたとみられる。

 市教委の担当者は「建物の所有者が見つからず、対応策が協議できない。宗教施設に当たるので、市の主導で建て替えるわけにもいかない」と頭を抱える。地元住民の間では、建て替えを求める声がある一方で、「管理する人がいない以上、取り壊しが現実的ではないか」との意見もある。

 笠原水道は県文化財に指定され、水戸観光コンベンション協会が観光施設として紹介している。周辺地区で町内会長を務める穴沢俊雄さん(69)は「荒れ果てたままでは市民や観光客を怖がらせてしまう。光圀公も怒っているはずだ」と市に対応を働き掛けている。

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