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東日本大震災7年 歳月は流れても…それぞれの想い 東北

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東日本大震災7年 歳月は流れても…それぞれの想い 東北

七十七銀行女川支店の慰霊碑で行われた追悼式では参列者151人が黙祷を捧げた=宮城県女川町(塔野岡剛撮影) 七十七銀行女川支店の慰霊碑で行われた追悼式では参列者151人が黙祷を捧げた=宮城県女川町(塔野岡剛撮影)

 旧庁舎は保存するか、解体するか-。「震災の教訓に」「見たくない」。議論は平行線。近く町議会に解体に関する予算案が提出され、採決される。7年たったのに、震災は町を分断しようとする。

 この日、いるべき女性の姿がなかった。職員だった娘と夫を亡くし、遺族らからの聞き取りに尽力した上野ヒデさん。1週間前、肺がんでこの世を去った。75歳。穏やかな表情の遺影を親族が抱く。時がたつにつれ、語り手は減る。伝承は一筋縄ではいかない。

 午後2時46分、サイレンが鳴り響く。旧庁舎、読経する住職、焼香をあげる人…。陽光は等しく照らす。

 妻と献花に訪れた同町沢山の藤原正さん(60)は、津波で自宅が全壊し、知人を亡くした。

 「建物や道路が復興しても、人の気持ちが元に戻るのは難しい。庁舎はあったほうがいいとは思うが、残すか残さないかはこれからの人が決めればいい。復興とは町をどう新しくするかだから」(千葉元)

帰還率3% 浪江のいま 中心部に人影なく

 震災で151人が犠牲となった福島県浪江町。遺族ら約160人が参列し、追悼式が町内の斎場で行われた。遺族代表で、津波で曽祖父と祖父母を亡くした会社員の松林聖佳さん(21)は「3人とたくさんやりたいことがあった。亡くなった人の分まで一生懸命生きたい」と語った。

 午後2時46分を知らせるサイレンが響く。その音で、逆に町そのものの静かさが際立つ。町の中心部を歩いても人影はない。昨年3月に避難指示は解除されたが、2月末の町の住民は516人。帰還率3%だ。

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