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【教育動向】高校入試はどう変わる? 新学習指導要領と中学校教育・高校入試

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【教育動向】
高校入試はどう変わる? 新学習指導要領と中学校教育・高校入試

良問を生み出す体制の整備が必要

 とはいえ、ここまで大胆に高校入試を見直す余裕がない、というのが多くの都道府県の実情ではないでしょうか。

 現在は教育委員会の中にいる指導主事を中心に、高校の先生方が協力して作問にあたっている都道府県が多いと思いますが、1教科に1人以上の専従の職員が、1年かけて作問に責任を持つくらいの体制が必要ではないかと個人的には考えています。

 生徒の資質・能力を見極める問題をつくるには、出題内容だけでなく、統計数学等をも含めた高度な専門知識が必要だからです。思考力・判断力・表現力等をはかる目的で問題をつくっても、数年たてば分析が進み、パターン別の解法テクニックが見えてきて暗記や練習で対応できるようになってしまうのがテストの宿命です。そうならないためには工夫を重ね、挑戦的に良問をつくり続ける必要があるのです。

 高校入試は、中学の授業のあり方、ひいては各都道府県の学力の質を左右するものです。今後求められる学力や授業の質、その成果としての資質・能力をはかるための高校入試とその実現体制について、ぜひ地域でおおいに議論していただきたいですね。

つながる小学校・中学校と高校での学び

 中学校の教科書や授業のあり方が変わり、高校入試も変わるとなれば、定期テストも変わり、一夜漬けの暗記では対応できないような出題が工夫されるようになると思います。テスト後はすべて忘れてしまうような学び方ではなく、学んだことが積み上がり、より深く、広い視点から物事を考えられるようになるのが、資質・能力ベースの学びです。

 小学生が新中1生となったときに、学校生活や授業のあり方になじめず、その状況が不登校やいじめといった様々な問題につながることを「中1ギャップ」と呼びますが、その原因のひとつに、小・中学校の学びが滑らかに接続していない点が挙げられると思います。

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