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【書評】児童書 『たくさんのドア』 子供たちの門出に

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【書評】
児童書 『たくさんのドア』 子供たちの門出に

『たくさんのドア』アリスン・マギー文、ユ・テウン絵、なかがわちひろ訳(主婦の友社・1300円+税) 『たくさんのドア』アリスン・マギー文、ユ・テウン絵、なかがわちひろ訳(主婦の友社・1300円+税)

 〈きょうもあしたもあなたは たくさんのドアをあけていく そのむこうに たくさんのあたらしいことがまっている〉

 巣立ちの季節。卒業式や修了式を迎える子供たちにぴったりの絵本だ。

 〈あなたはどんなひとになり いったいどこへいくのだろう〉

 未知の世界へ踏み出すときの、どきどきした気持ちに寄り添って、肩をそっと抱くように、詩はうたう。

 〈あなたはまだしらない じぶんがどれほどつよいかを〉

 絵はやわらかく素朴なタッチで、主役は子供と子犬。息を吹きかけた落ち葉が鳥となってはばたく。小さな舟で大きな海に乗り出し、たこに引っ張られて大空をかける。前向きな気分にしてくれる。

 先日、地元の小学校で謝恩会に招いてもらった機会に、6年生全員に贈るつもりで本書を読み聞かせた。温かい拍手をいただいたが、少しでも届いていてくれたら、と願う。

 〈あなたのこころをひらくのは だれかのことば〉(篠原知存)

 (アリスン・マギー文、ユ・テウン絵、なかがわちひろ訳/主婦の友社・1300円+税)

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