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【東日本大震災7年】原発事故で朽ちた7千株のバラ 園主の苦悩続く

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【東日本大震災7年】
原発事故で朽ちた7千株のバラ 園主の苦悩続く

平成22年7月(上)と今年2月9日の「双葉ばら園」。東京電力福島第1原発事故により閉園に追い込まれた=福島県双葉町 平成22年7月(上)と今年2月9日の「双葉ばら園」。東京電力福島第1原発事故により閉園に追い込まれた=福島県双葉町

 7千株が咲き誇っていたバラ園は、7年間でジャングルのように変わり果ててしまった。東京電力福島第1原発から約7キロにある「双葉ばら園」(福島県双葉町)は、放射線量が高い帰還困難区域内となり、閉園に追い込まれた。園主の岡田勝秀さん(74)は今も深い悲しみに沈む。

 「ここはもうマツ園だ」。2月上旬、バラ園を訪れた岡田さんが皮肉まじりにつぶやく。背丈を越える松や雑草が生い茂り、進もうとすると無数のいばらが体に絡みつく。色鮮やかに咲いていたバラは朽ち果て、あるのは一面の緑色の世界だ。むせかえるような香りもしない。

 昭和43年、24歳の時にバラ園をオープン。目指したのは、自然の緑の中でバラを楽しめる欧州風の庭園。6・6ヘクタールの敷地に700種余りを咲かせた。年間5万人の客でにぎわう国内有数のバラ園に。さらに理想の園を目指していたさなかに原発事故が起き、町は全域が強制避難となった。あまりにも突然だった。別の土地で再開するべきか、諦めるべきか。心の中でバラたちに問い掛けるが、答えは返ってきていない。

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