産経ニュース

震災いじめ乗り越え、前に 宮城・名取の高校3年、三浦七海さん 新たな出会い求め留学へ

ライフ ライフ

記事詳細

更新


震災いじめ乗り越え、前に 宮城・名取の高校3年、三浦七海さん 新たな出会い求め留学へ

横浜市の高校生らに、生まれ育った閖上地区を案内する三浦七海さん(右)=宮城県名取市 横浜市の高校生らに、生まれ育った閖上地区を案内する三浦七海さん(右)=宮城県名取市

 東日本大震災の津波で自宅が流され、移転先でいじめに遭った。閉ざした心を開いてくれたのは、一緒に泣いてくれた母や、復興支援を通じて出会った人たち。「全て受け止めて生きていく」。つらい経験を乗り越えた宮城県名取市の高校3年、三浦七海さん(18)はこの春、新たな出会いを求めて留学する。

 震災時は市立閖上小の5年生。放課後、大きな揺れに襲われて屋上へ逃げた。津波が押し寄せ「助けて」という叫び声を聞いた。家族は無事だったが海岸近くの自宅は流失。そして、引っ越し先の中学校で待っていたのは、いじめだった。

 「閖上に帰れ」「周りは死んだのに何で生きている」「支援物資をもらってずるい」。心ない言葉を浴びせられ、かばんに砂利を入れられた。教師に相談しても解決しなかった。

 母の五輪子さん(53)に「悪いことはしてないんだから学校に行きなさい」と説得されても、登校できない日々。ある朝、涙を浮かべ、声を振り絞る母の姿に胸を突かれた。「私を思い、あえて厳しくしているのではないか」。母の存在が支えとなった。

 転機は中3のとき。復興支援で閖上を訪れた東京の高校生と知り合った。語り部として沿岸を案内中、いじめられていることを思わず話した。「大変だったねと受け止めてくれて、気持ちがふっと楽になった」。

続きを読む

「ライフ」のランキング