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JASRACの著作権使用料徴収 文化審、苦心の答申「督促は司法判断後」

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JASRACの著作権使用料徴収 文化審、苦心の答申「督促は司法判断後」

日本音楽著作権協会(JASRAC)の本部(飯田英男撮影) 日本音楽著作権協会(JASRAC)の本部(飯田英男撮影)

 日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽教室が著作権使用料の徴収で対立している問題で、文化審議会は5日に答申を公表した。JASRACの徴収開始を認める一方、両者が東京地裁で係争中であることも重視し、徴収を拒む教室への督促は判決確定まで控えるよう配慮を求めた。昨年9月の第1回口頭弁論では、JASRAC側が全面的に争う姿勢を示しており、今後も波乱含みの展開となりそうだ。

 音楽教室を運営する事業者や団体などでつくる「音楽教育を守る会」は「使用料徴収の是非について踏み込んだ判断をしていない点で、大変残念」とするコメントを発表。「(答申は)請求権が存在しないとの判決が確定した場合、一旦徴収された使用料について、JASRACに返還請求することを想定しているが、実現はきわめて困難だ」などとして答申への不満を表明した。

 一方のJASRACは「現時点ではコメントは差し控える」とするが、「早い時期から徴収開始ができるようにしたい。早く手続きした事業所や、団体に割引を適用する可能性もある」とする関係者の声もあり、今後動きが加速しそうだ。

 著作権に詳しい弁護士の福井健策さんは「JASRACの主張が基本的に通った形の答申だ。一方で、長年権利行使がされてこなかった『指導・練習』に著作権が及ぶかという、文化的にも影響の大きい論点を勘案し、音楽教室の言い分にも一部配慮している。苦肉の答申なのだろう」としている。

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