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【書評倶楽部】古美術鑑定家・中島誠之助 暮らしに溶け込んだ石坂浩二というスター『翔ぶ夢、生きる力 俳優・石坂浩二自伝』

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古美術鑑定家・中島誠之助 暮らしに溶け込んだ石坂浩二というスター『翔ぶ夢、生きる力 俳優・石坂浩二自伝』

古美術鑑定家の中島誠之助さん 古美術鑑定家の中島誠之助さん

 石坂浩二初の自伝だというが、あれ、初めてだったか?と思わせるほど、この人は親しみがあり、私たちの暮らしの中に溶け込んでいる。昭和16年生まれ、慶応大学の学生時代から今日まで、まさに今のシルバー世代と時代を共有してきたからだ。生まれがいいところのボン、経歴もサラブレッドのスターなのに、その臭みがまったくないのも仲間そのものだ。

 テレビ朝日の帯ドラマ「やすらぎの郷」に主演し、「人は悲しい時もうれしい時も、誰かそばにいてほしいんだよな」なんてセリフをいう。やすらぎの郷の意味は、まさにこのことではないかと石坂浩二は本書で言いつつも、さて自分にとっての“やすらぎ”とは何かと振り返る。

 大好きな飛行機のプラモデル作りに熱中している時間と言いたいが、やはり役者の仕事をしているときが一番の「やすらぎ」というのも、仕事人間が多いシルバー世代らしいか。

 第一部では、幼少期や長い芸能生活を振り返り、折々のさまざまな秘話を紹介する。登場するのは、浅丘ルリ子や加賀まりこから石原裕次郎、「開運! なんでも鑑定団」で一緒に司会をした島田紳助などなど百花繚乱(りょうらん)の趣。過ぎ去っていった人、今も活躍している人が次々と現れ、読者をして愛惜の情を浮かばせる。

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