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【王室外交物語】アラブ女性王族の「外交」進出 砂漠に咲く一輪の花 関東学院大教授・君塚直隆

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【王室外交物語】
アラブ女性王族の「外交」進出 砂漠に咲く一輪の花 関東学院大教授・君塚直隆

サウジアラビアの首都リヤドに到着、アブドラ皇太子(当時)の案内で歓迎式典に臨まれる皇太子さまと雅子さま=1994年 サウジアラビアの首都リヤドに到着、アブドラ皇太子(当時)の案内で歓迎式典に臨まれる皇太子さまと雅子さま=1994年

 英国のエリザベス女王がアラブ世界を歴訪する際には、女性君主は「名誉男性」として扱われ、男性の君主たちとの会見や晩餐に臨むことができる。しかし、女王の近辺に常に控える女官たちは、そこには何者もいないかのごとくに、「丁重に黙殺」される。

 逆にアラブ世界の王侯たちが英国などを公式訪問する場合にも、妃を伴うことはほとんどない。より民主化の進んだヨルダンとモロッコについては、ラーニア王妃とラーラ・サルマ王妃が国内外で活躍する機会も目立っているが、GCC諸国ではカタールのハマド前首長の第2夫人でタミーム現首長の母モーザ妃がいるくらいである。先のお二人と並び、モーザ妃は国内で女性の権利の向上や教育・社会改革を訴える一方、「外交」にも尽力した。2010年にハマド首長が訪英した際にも「国賓」として同行し、欧米風のドレスも似合う長身と美貌は注目を集めたばかりか、それまでの社会福祉活動・文化交流の功績でエリザベス女王から特別に大英帝国(ブリティッシュ・エンパイア)勲章を授与されてもいる。

 比較的安定した政治・経済が続くGCC諸国がこれからも世界各国と友好的な外交関係を続けていくうえでは、こうした女性たちの力も極めて重要になってくるのかもしれない。

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