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【書評】台湾の先住民「最後の世代」自伝小説 『大海に生きる夢 大海浮夢』シャマン・ラポガン著

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【書評】
台湾の先住民「最後の世代」自伝小説 『大海に生きる夢 大海浮夢』シャマン・ラポガン著

『大海に生きる夢 大海浮夢』シャマン・ラポガン著 『大海に生きる夢 大海浮夢』シャマン・ラポガン著

 日本統治時代、「高砂族」と呼ばれた台湾の先住民。そのひとつタオ族が住む台湾南東沖の蘭嶼(らんしょ)島で戦後に生まれた著者は、台湾本島で大学院まで進学する。

 一方、漁とイモ栽培で暮らす故郷は中国語による学校教育、大型漁船の乱獲、核廃棄物貯蔵所建設など「近代」の荒波にもまれる。著者は、幼い頃からの夢に導かれるように大海原に乗り出し、近代と対峙(たいじ)する。

 自らを部族の伝統的生活を体験した「最後の世代」と称する著者の自伝小説。伝統回帰への「闘う文学」は人類学上の奇跡か。下村氏の訳と解説が一層の輝きを加えた。(下村作次郎訳・解説/草風館・3200円+税)

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