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【児童書】煎り豆嫌がる鬼 なぜ? 『おにはそと! ふくはうち!』いもとようこ文・絵

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【児童書】
煎り豆嫌がる鬼 なぜ? 『おにはそと! ふくはうち!』いもとようこ文・絵

いもとようこ文・絵『おにはそと! ふくはうち!』 いもとようこ文・絵『おにはそと! ふくはうち!』

 2月3日の「節分」前のこと、子供が登園したくないと言い出した。節分行事で、先生がふんする鬼が怖いのだという。そこで、節分について親子で考えようと、本書を手に取った。

 日照りから村を救った鬼への礼に、嫁入りさせられた娘が、菜の花をたどり逃げ帰る。母親は連れ戻しに来た鬼から娘を守ろうと、鬼に煎り豆を投げつけ、その豆から花を咲かせることができたら娘を渡すと約束する。鬼は豆を拾って山へ帰り、水をやるが煎り豆が発芽するはずもなく-。

 人気絵本作家が、優しく柔らかいタッチで日本の昔話を描いたシリーズ。節分の由来は諸説あるが、芽が出るのを待つ鬼の様子を作家ならではの描写で表現した最後のページは、思わず鬼に肩入れしたくなってしまう。

 「なぜ鬼が豆を嫌がるようになったの?」「鬼もかわいそう」などと、親子で話し合うのも楽しそうだ。

 読了後、子供は「鬼には悪いけど、豆を投げて家族を守る」と決心。頼もしい背中を見送りました。(金の星社・1300円+税)

(木ノ下めぐみ)

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