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【ゆうゆうLife】医療・介護報酬改定 特養の看取り環境を整備

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医療・介護報酬改定 特養の看取り環境を整備

重度の入所者も受け入れが進むか、注目される=横浜市の特別養護老人ホーム 重度の入所者も受け入れが進むか、注目される=横浜市の特別養護老人ホーム

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 「人は亡くなる」心の準備に意義

 横浜市にある特別養護老人ホームの施設長は、今回の介護報酬改定について、「たんの吸引など、医療が必要な人の受け入れをしている施設を評価してもらった」と歓迎する。

 特に注目しているのは、施設看取りがきちんと評価され、環境整備が進みそうなこと。看取りのできない施設では、容体が悪化すると、ギリギリまで施設で対応し、最後は救急車で病院に搬送する。「だが、搬送中や搬送直後に病院で亡くなると、事件が疑われ、警察が介入することもある。その苦労は、われわれも十分に承知している」(施設長)。

 実際、この施設長の特養も、少し前まで看取りができなかった。配置医が緊急時には対応してくれなかったからだ。6、7年かけてアプローチした別の医師に対応してもらい、看取りができるようになったのはここ数年だ。

 だが、現行制度では特養側と医師側の双方が同時に看取りの報酬を受けることはできない。だから、この特養では、医師に看取りの診療報酬を受けてもらい、自分たちは対価をあきらめている。

 職員には負担が生じている。“そのとき”が近づくと、見守りの介護職を増やし、施設の看護職も呼び出しに対応する。

 施設長はこう話す。「職員は今は、人は亡くなるんだと心の準備をし、特養の存在意義もそこにあると考えるようになった。医療側の努力も、施設側の努力も双方を評価してもらえるようになるとありがたい」

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