産経ニュース

【書評】編集者、ライター・月永理絵が読む『ウイスキー アンド シネマ2 心も酔わせる名優たち』武部好伸著 脇役の“名演技”にも注目

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【書評】
編集者、ライター・月永理絵が読む『ウイスキー アンド シネマ2 心も酔わせる名優たち』武部好伸著 脇役の“名演技”にも注目

『ウイスキー アンド シネマ2 心も酔わせる名優たち』武部好伸著(淡交社) 『ウイスキー アンド シネマ2 心も酔わせる名優たち』武部好伸著(淡交社)

 ウイスキーが登場する映画を取り上げ、その密な関係を綴(つづ)ったエッセー集。もともとウイスキー雑誌に連載されていたコラムをまとめたもので、第1弾は2014年に出版されている。

 まず驚かされるのは、著者のウイスキーへの愛だ。47本もの古今東西の映画を取り上げ、ウイスキーがどの場面で、どんなふうに登場するのかを検証する。もちろん銘柄が何かを確認する作業も怠らない。

 映画にとって酒はあくまで脇役。映画のなかで酒が登場する時間は案外短く、銘柄を特定するのは難しい。だからこそ、ウイスキーに精通した著者の考察は貴重だ。

 映画で登場する酒には、いわゆる「フェイク(架空の代物)」も多いようだ。画面の隅っこに映る瓶のラベルに目をこらし、どうやらフェイクらしいと気づいたときの著者のがっかり具合がおもしろい。一方で、フェイクには作り手の洒落(しゃれ)っ気が反映される場合も多く、決して失望するばかりではない。

続きを読む

「ライフ」のランキング