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【超高層ビル】超高層ビル半世紀 先駆け「霞が関ビル」受け継がれるDNA

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【超高層ビル】
超高層ビル半世紀 先駆け「霞が関ビル」受け継がれるDNA

現在の東京・霞が関周辺には超高層ビルが林立する。左下に三角に並んでいる3棟の超高層ビルの左側が霞が関ビルディング。奥は皇居=平成29年7月(本社チャーターヘリから、納冨康撮影) 現在の東京・霞が関周辺には超高層ビルが林立する。左下に三角に並んでいる3棟の超高層ビルの左側が霞が関ビルディング。奥は皇居=平成29年7月(本社チャーターヘリから、納冨康撮影)

 ■世相映す建設競争 東京→横浜→大阪…天空目指し

 ビルの高さ1位の歴史は世相を映す都市開発の歴史でもある。霞が関ビルは超高層ビル建設ラッシュの口火を切り、10年間に6つのビルが日本一を奪い合った。現在は大阪市の「あべのハルカス」が霞が関ビルの約2倍、300メートルの高さを誇っている。

 霞が関ビルが起工されたのは終戦から20年後、東京五輪開催や東海道新幹線開業など高度経済成長期のまっただ中。都市人口の急増により高さ制限が大幅緩和されたことで超高層時代が到来した。

 天空を目指す競争は水族館やプラネタリウムを併設した昭和53年の「サンシャイン60」(東京・池袋)完成でいったん小休止。以降はデザイン性や機能性が重視され、バブル崩壊の平成3年には東京都庁第一本庁舎(東京・新宿)、5年にはホテル併設の「横浜ランドマークタワー」(横浜市)がそれぞれ完成する。

 以後、大阪府泉佐野市の「りんくうゲートタワー」(256メートル)、大阪府庁咲洲(さきしま)庁舎(同)、名古屋市の「JRセントラルタワーズ」(245メートル)など地方に超高層ビルが次々と登場。26年にはあべのハルカスが完成し、21年ぶりに横浜ランドマークタワーから日本一が交代した。

 ■超・超高層ビル着々 東京駅北側39年度完成予定 ハルカス超え390メートル

 JR東京駅の北側では現在、日本一高い「あべのハルカス」を90メートルも超える、高さ390メートルの“超・超高層ビル”が計画されている。施工主の三菱地所、安達晋(すすむ)さん(48)は「東京のシンボルになれば」と意気込む。

 同社が手がける「常盤橋街区再開発プロジェクト」によると、この新ビルは地上61階で、平成39年度に完成予定。計画に当たって高さ390メートルの視界をドローンで確認したところ、周囲の超高層ビル群が見下ろせたという。

 最上階には「高さゆえの感動や体験を味わえる施設」(安達さん)を検討している。

 インフラ施設が飽和状態にある東京ならではの困難もある。

 計画地の地下には東京電力の変電所や下水ポンプ場があり、これらを稼働しながらの工事となるため、通常の制限値以上に振動を抑えるといった工夫が必要だ。

 それでも、現場には「日本一のビルを建てる」という気概があふれているという。安達さんは「『この技術が使えるのではないか』という提案が各方面からたくさん寄せられている。大きな期待を感じます」。日本の超高層ビルは今後も進化し続けそうだ。

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