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【くらしナビ】ぐっすり眠れるリセット呼吸術

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ぐっすり眠れるリセット呼吸術

リラックス法を実践する受講者 =東京マインドフルネスセンター リラックス法を実践する受講者 =東京マインドフルネスセンター

 ■ヨガ、瞑想など取り入れストレス軽減

 仕事のストレスなどから不眠を覚える経験は多くの人にあるだろう。そこでストレスの緩和に役立ち、ぐっすりと眠りにつけるとされる呼吸法が注目されている。ストレスから簡単に逃れられなくても、そのコントロールの助けになりそうだ。(谷内誠)

 ◆気分すっきり

 東京・赤坂。週末の夜、ビルの一室にある「東京マインドフルネスセンター」に仕事帰りのサラリーマンらが集まった。ここでは、米国発祥の心理学的治療の一つ「マインドフルネスストレス低減法」を行う。マットの上でネコのポーズをとったり、手を合わせたりしながら、自然な呼吸を身に付ける。

 同センターは平成25年6月に開設され、ヨガと瞑想(めいそう)を基本としたプログラムを、仕事、家庭などさまざまなストレスを抱えた人や、不安症、パニック障害などに悩む人らに向けて、およそ2カ月、8回にわたって行っている。

 3回目の参加という相模原市の会社員(49)は「以前は寝床に入っても仕事のことが浮かんで寝付きが悪かったが、それがなくなった。家でも呼吸に意識を向けており、その効果が出ている」と話した。

 記者も約2時間のプログラムを体験。胸と腹に手を当て、息の「吸う」「吐く」を確認したり、バランスをとり体をほぐしたりしたが、確かにすっきりした気分になり、体がふわりと軽くなったのを感じた。

 主宰の同センター長でディレクター、長谷川洋介さんは、「マインドフルネスは心の使い方を認識し、自分の内面に注意を向け、さまざまなことに気付くことが目的。米国で1979年に開発され、科学的にも認められており、企業や官公庁の研修にも取り入れられています」と説明する。

 ◆緊張・不安和らぐ

 一方、呼吸と眠りに関して、帝人グループで睡眠関連事業を行う「ねむログ」(東京都千代田区)が30~50代の男女16人を対象に実験を実施。「ストレス負荷後」「休憩」「リセット呼吸術の実践後」の状態で、脳波の現れ方を比べた。

 リセット呼吸術とはゆっくりした呼吸を意識し、吸う時間を短く、吐く時間を長くする。実験では「吸う」と「吐く」の長さを1対2または1対3の割合とし、呼吸数を1分間に10回以内、腹式呼吸の要領で息を鼻から吸い、口から吐いた。

 その結果、リセット呼吸術の後に、脳が円滑に活動しているときに多く出現するアルファ波が休憩後より多く出ることが分かった。

 実験を監修し、脳と睡眠に詳しい杏林大学名誉教授の古賀良彦さんは「血液循環など、体のあらゆる機能に作用する自律神経の交感神経と副交感神経を、呼吸法で整えた場合の結果が実験で分かった。アルファ波がより多く出るというのは副交感神経の働きを活発にし、緊張や不安が和らいでいる状態」という。

 古賀さんは「ゆっくり吐くことが副交感神経によく働いているということ。どこでもできることで、やれば効果が出るので実践してもらいたい」としている。

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